そこで彼らが目にした光景や迎えた結末は実に異様なものでした。
果たして何が彼らを待ち受けていたのでしょうか?
エイリアンの骨は戦士の勲章
エイリアンの骨がラストカットで出てきますが、こちらはいわゆる戦利品、戦士の勲章です。
これも掟として倒した獲物の骨は戦利品として宇宙船内に飾っておくと決められています。
プレデターの戦闘民族としての殺意の高さ、残虐さの現われともなっているのですが、これもまた象徴的です。
この骨のカットがあることによって、プレデターに濃厚な背景があると説得力を持たせているのでしょう。
銃を渡された意味
宇宙船内の戦闘でハリガンは苦戦の末何とか襲いかかってきたプレデターの一人を倒すことに成功し、銃を貰います。
その銃とは1715年に作られたものであり、「英雄」の証としてハリガンはプレデター側に認められました。
つまりこの銃はハリガンが「現代に生ける勇者」となったことを意味し、同時に地球を未曾有の危機から救った証でもあります。
こうして見ていくと、「プレデター2」はハリガンが真のヒーローになる物語であったといえるのではないでしょうか。
正義VS正義
「プレデター2」はプレデターの実態を明るみに出しつつ、最終的に「善VS悪」ではなく「正義VS正義」の戦いとなりました。
ハリガン達人類も、そしてプレデター達宇宙人もどちらもお互いの主義主張や賭けるものがあっての崇高な戦いだったのです。
ここが前作「プレデター」から相対化された部分でもあり、前作では最初からプレデターが「悪」として描かれました。
しかし、本作においてはプレデターを単純な悪党ではなく誇り高い高潔な戦闘民族とすることで深みを出しています。
そして、だからこそそれを迎え撃つ人類側の攻防にも大きな説得力が生まれるのです。
それが物語終盤で解明する構成になっているからこそ、上手く盛り上がりを出すことが出来たのでしょう。
まとめ
「プレデター2」は前作「プレデター」を舞台設定を変えてより物語としての深みを増すことに成功しました。
そしてまた人類側とプレデター側の信念が対比され、お互いの正義を賭けることで娯楽性も強化されています。
敵の存在感が主人公達の魅力を引き立てるという基本に忠実な作劇である為に最後まで見る側を飽きさせません。
プレデターは確かに怖い敵であり脅威ではありましたが、子供や妊婦を襲わないストイックな武士道精神は目を見張ります。
彼らのような戦闘民族にはなれなくとも、そのような気高い心を持てるようにしたいものですね。