ジョンは、カウンセラーにジェーンを愛していることを伝え、ジェーンは秘密があって会話が少ないことを伝えます。
二人は、ひとりずつカウンセリングを受けている時でも相手のことを非難したりしていません。
自分がうそをついていることで、相手に対する罪悪感が強かったからでしょうか。
お互いの秘密があかされた時の2人の心情
組織の陰謀によってお互いの秘密が明かされてしまいます。二人は互いの行動をさぐりながら、組織に対峙しました。
二人の心理状態はどう変化していったのでしょう。
組織からの圧力と秘密が明かされた二人
敵対するジョンとジェーンの組織が共同して作戦を立て、おとりを使って互いに殺し合うようにしむけました。
この作戦でお互いの正体がわかり、同業者だとに気が付いた二人は環境の変化に戸惑います。
ジョンとジェーンは、自分の組織だけでなく相手の組織からも監視され、両方から狙われたのです。
二人の心境はどうだったのでしょう。
互いに隠しごとがなくなったので、自分の気持ちを躊躇(ちゅうちょ)なく伝えることができます。
ジョンは何とかして結婚生活を維持したまま、解決する方法を模索しようとしました。
ジェーンは生活は続けたいけれども無用な殺し合いを避けて別れることを選んだのです。
危険ははらんでいますが、もうお互いに隠し事がなくなった安堵(あんど)の気持ちもあったでしょう。
組織の掟(おきて)に従うか組織と戦うか
お互いの正体が敵対する同業者だと知った時、二人には組織の掟(おきて)が重くのしかかります。
ジョンもジェーンも掟に従うと別れなければなりません。最悪の場合どちらかが死亡する結末もありうるのです。
ジョンは組織と戦う選択をしました。
6年間も一緒に暮らしてきたのです。互いに息があっていることや実力はわかっています。
何事にも臨機応変に柔軟な思考で対応するジョンと、緻密に計算された計画を冷静沈着にこなしていくジェーン。
ジョンは、厳しい戦いだけれど、協力すれば組織に勝てると信じたのでしょう。
ジェーンの涙の訳
頑固で勝気なジェーンは、素直に自分の気持ちを表に出せません。
彼女が素直になったのは、エレベータ破壊にジョンを巻き込んでしまったと思い込んだ時でした。
ジェーンは、ジョンをわが手で殺害した後悔と喪失感のあまり涙を流しました。
ジェーンとしては互いの命を守りながらこの局面を乗り切ろうと考えていたのでしょう。
失って初めてわかる愛。改めてジョンへの愛の大きさを実感したのです。
2人は互いの秘密を開放して愛を取り戻しけん怠期を脱した
ラストのカウンセリングシーンでは、自分たちを縛り付けていたすべてのしがらみから解放された二人が顔を見合わせています。
最初のシーンと対比すると、心の距離がかなり近くなったようでした。
壮絶な夫婦げんかで解放された2人の愛情
暗殺者としての正体が発覚してからも、ジョンとジェーンは、明らかな殺意を持ってお互いを攻撃していません。
二人の戦いは、壮絶な夫婦げんかも含めて、監視している組織へのカモフラージュのようにも考えられます。
夫婦の戦いの中で互いの戦闘能力を認め合った二人は、能力がきっ抗していることも理解できたのです。
二人の間に秘密がないことが、何でも話せる強い信頼関係につながり、隠れていた感情があふれだしたのでしょう。