これらは正しくブレア・ウィッチ事件の現代的再現といえるのではないでしょうか。

ラスティン・パー事件の再現

このように見ていくと、実はラストシーンがラスティン・パー事件の再現であることが分かります。

ここから逆説的に生死不明となったマイケルとヘザーについて考察してみましょう。

マイケルが壁に向かって立った意味

壁の向うの狂気―東ヨーロッパから北朝鮮へ

マイケルは壁に向かって立っていましたが、これはカイル・ブロディの再現といえます。

カイルはラスティン・パーに誘拐された際、壁に向かって立つよう指示されました。

そう見ると、マイケルもカイル同様何者かによって壁に向かって立つようにと指示されたのでしょう。

カイルはその後生き延びていますから、もしかしたらマイケルも密かに生き延びているのかもしれません。

生死不明なだけで、仲間を裏切る冷徹さや強かさを持ったマイケルなら生き延びてもおかしくないでしょう。

ヘザーはエミリーの再現

マイケルがカイルの再現ならば、ヘザーは恐らくカイルの証言にあるエミリーの再現ではないでしょうか。

エミリーも顔に図形を刻まれたときに悲鳴を上げ、その数日後に殺されています。

となると、ヘザーはマイケルとは違って儀式的なカニバリズムに乗っ取って殺されたと予測出来ます

また、仮に生き延びたとしても彼女はマイケルのような冷徹さ、強かさはありません

だから、ヘザーに関してはやはり死んだと解釈するのが妥当でしょう。

好奇心は身を滅ぼす

CURIOSITY KILLED THE CAT―好奇心は身を滅ぼす

今回の事件の末路を見て、ダイレクトに感じられるのは「好奇心は身を滅ぼす」ということです。

元はといえば3人の学生が興味本位でタブーに首を突っ込んだことにそもそもの原因があります。

もし本当にこういう心霊スポット、曰く付きの場所を調べるなら入念な下調べをしてから行くべきでした。

そこを怠ってしまったから彼らは疑心暗鬼を生じ、深みにはまってあのような末路を迎えたのです。

1番怖いのは人間の悪意

聖書の中の殺人―人間の悪意の研究

最後に、ブレア・ウィッチ事件、ラスティン・パー事件、そして今回の事件には共通項があります。

それは人間の悪意こそがこの世で1番怖いものであるということです。

ブレア・ウィッチ事件の原因は突き詰めると差別・偏見からこうなったことに端を発しています。

ラスティン・パー事件も人の悪意が内蔵抜き取りまでさせたのであり、かつそれらは目に見えません。

3人の疑心暗鬼を生じた末の末路にしてもやはり彼らの奥底にある悪意が表面化した結果でしょう。

人間誰しも心の奥に悪意はあり、大事なのはそれに飲まれないようにする精神的な強さです。

「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」はそうした真のホラーとは何か?を間接的に気付かせる作品ではないでしょうか。