なぜなら達成感は結果ではなく過程に左右されるのですから。
シンクロの練習がキツければキツイほど不安は消え去り、充実した人生を実感できます。
パワハラはダメですが、そういう意味ではアマンダがスパルタで良かったといえるかもしれません。
悩みも突破口になる
ベルトラン達が抱える悩みは一見対処しようがなく、受け入れるしかないものでした。
しかしそんな悩みも一発逆転の突破口になることがあるという教訓もこの映画のテーマなのではないかと思われます。
ティエリーの悩み
機械化の波に飲み込まれ、ティエリーは職場での存在価値を失いかけていました。
これはフランスのみならず日本でも見られる問題です。
もしティエリーが現状を悲観したまま思考を止めていたら、シンクロの世界選手権の存在を見過ごしていたのではないでしょうか。
そして彼がメンバーに世界選手権出場を提案したのも、自分を変えたいと心から思ったからに違いありません。
欲している人の前にチャンスの神様は姿を現す。そんなメッセージが垣間見えるエピソードでした。
ロランの閃き
老人ホームで愚痴をこぼすロランとその愚痴を聞き、自分の悩みを口に出したジョン。
もしロランが愚痴をこぼさず本音を押し殺したまま生きていたら、チームが危機から脱することはなかったでしょう。
悩みを共有することこそが彼らに必要であり、この映画の焦点でもあるチームと個の成長に繋がるのです。
こうなると悩みを悩みのままで終わらせず、何かに繋げられるんじゃないかという目線が、チームを世界選手権の優勝をもたらしたと考えられます。
何歳になっても成長できる
仕事や家庭を持ち、もう新しい事に挑戦する歳でもないと考えていたら成長は止まってしまいます。
肉体的な成長が人間の成長の全てではありません。
何歳になっても成長の機会は転がっていて、それを見つけられるかどうかがカギになるのでしょう。
ベルトラン達のようにイチかバチかの夢を持ってみませんか?
まとめ
シンクロで優勝しても、彼らを社会が評価してくれるわけではありませんでした。
それでも彼らは幸せです。なぜなら親しい人達の笑顔を見ることができたから。そして自分に誇りを持てたからです。
名誉や富を見返りに求めなくても、人間は充分満足できます。