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三次マキの日本漫画を原作に持つ本作は警察と女子高生の恋愛物語という、一見変な組み合わせです。
実写化に際して主演が亀梨和也と土屋太鳳だったことで余計にそう見られるかもしれません。
しかし、第一印象を覆す程中身はハートフルかつ人間という生き方の本質にも迫るものでした。
真面目に生きてきた功太という一人の警察官は歌子を通してどのように変わっていくのでしょうか?
ピュアで飾り気のない女子高生との交流が彼にもたらした変化や復縁できた理由も一緒に考察していきましょう。
功太という警察官
「PとJK」で一番大事なのは功太が果たしてどのような警察官なのか?ということです。
女子高生に心奪われた真面目な彼の心の裏にはどのような思いがあったのでしょうか?
父の喪失
功太が警察官を目指した動機はかつて警察官として自分の為に殉職した父でした。
高校時代は大神と同じようにやんちゃだった彼がすっかり真面目になったのもそのせいです。
しかし、彼の警察官としての振る舞いはどこかぎこちなく、制服に着られている印象が目立ちます。
これは功太の心が父を喪失したその日を境に高校生のまま止まっていた証なのです。
警察官という立派な職業を目指しながら、彼の心はずっと過去にとらわれていました。
警察官になり切れていない男
父の死に囚われ警察官となってもどこか晴れないのは心底から警察官になり切れていないからです。
肉親が死んだことが刑事を目指すきっかけになったというきっかけ自体は珍しくありません。
問題なのは彼の目指す警察官が父と同じか近くなければならないという強迫観念があることです。
だからこそ、功太はずっと「警察官とは何か?」が見定まらないまま仕事を続けていたのでしょう。
歌子との出会い
そんな頑なな警察官功太が大きく変わっていったのは歌子との出会いです。
恋愛映画のお約束ですが、二人の場合ありがちなものではありませんでした。
果たして彼女との出会いは功太にどのような影響を及ぼしたのでしょうか?
結婚生活という名の”前祝い”
功太と歌子の関係で大きく変わっているのはいきなり恋愛をすっ飛ばして結婚に踏み込んだことです。
勿論正式な結婚ではないのですが、二人の場合本来歩むべきステップの順番を間違えています。
年の差や職業の違いがあるにしても、普通は友達や知り合いから何となく気が合って発展するものです。