出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07GNNFW91/cinema-notes-22
2017年公開ジュリア・ロバーツが出演、オーウェン・ウィルソンが助演を務めた映画「ワンダー」。
R・J・パラシオが書いた全世界で800万部のベストセラーとなった小説が原作です。
「ルーム」で注目を浴びた子役ジェイコブ・トレンブレイが難しい役を見事に演じたことでも話題となりました。
病気が原因で幼いころから顔が変形し入退院を繰り返してきた主人公・オーガスト(通称・オギー)。
自宅学習で育ってきたオーガストがはじめて学校に通うことになるところから物語は始まります。
映画の中で象徴的に使われる小道具「ヘルメット」。
オーガストは何故ヘルメットを大切に被り続けていたのか。
映画の最後の台詞とタイトルである「ワンダー」が示す意味も合わせて考察します。
オーガストという少年
主人公の少年・オーガスト。作中で成長を遂げる彼はどんな少年でしょうか。
夢と好きなもの
オーガストの夢は宇宙飛行士。好きなものはスターウォーズ。他にもゲームが好き。
いたって普通の少年です。
作中で語っているように普通のことはみんなできます。
逆にクラスメイトと比較してオーガストにできないことを探す方が難しい。
それどころか勉強はクラスメイト以上。
長く一人で勉強してきたため彼の趣味は外より内面の方に向いてます。
だけどそれは普通の少年ならみんなそう。
この後変わっていく部分ですが、オーガストはできることの面は全て普通です。
オーガストが他と違うところ
病気で顔が変形しているオーガスト。
予告編では特別な顔と呼ばれる彼の顔。
それが他の子と違う部分ですが、あくまで表面的な違いにすぎません。
オーガストと他の子との決定的な違いは成熟した精神面です。
ずっと好奇の目にさらされてきたオーガストは自分が人からどう見られるかを理解しています。
それ故に最初から心を閉ざして学校に通うオーガスト。
オーガストの心の有り様が映画の一つのテーマです。
ヘルメットの意味
オーガストがヘルメットを被っているのは宇宙飛行士に憧れているからです。
ですが、理由はそれだけではありません。
ヘルメットはオーガストの精神状態を表しています。
登校初日、からかわれ酷い目にあったオーガストは迎えに来た母親と帰る時にヘルメットを被るオーガスト。
家についてもヘルメットを被ったまま。