本来ならば娘が死んだ時点でグレタの夢は破れているのですが、娘の死ではグレタを止められません。
なぜならグレタは娘のために良き母親になろうとしていたわけではないからです。
自分が周囲からよく見られたい一心で良き母を演じていただけなのでしょう。
グレタは承認欲求が高く、プライドの塊だったように見えます。
もしかしたらグレタの母親もグレタに対して厳しい教育をしてきたのかもしれません。
良い娘に育て結婚させ、家庭を持たせて良き母親になるように仕向ける。そんな一連の流れを親から受け継いだように見えます。
娘に幸せになって欲しいという親心から始まった教育かもしれませんが、果たしてそれで娘は幸せなのか。
周囲の評価を気にし過ぎるあまり、娘と向き合わなかったのでしょう。
だからこそグレタは娘と同じ年頃のフランシス・エリカによって箱に閉じ込められたのです。
複数の女性を監禁した目的
戸棚のバッグの多さを見る限り、グレタはフランシス以外にも複数の女性を監禁していたことが分かります。
なぜグレタは一人では飽き足らず、次から次へと女性を捕らえてきたのでしょうか。
理想の娘はどれだ
ピアノや料理は努力だけで上達するのが難しい部分もあります。
グレタがどれほど熱心にレッスンしても、習得に個人差が出るのは当たり前です。
ですから一人ひとりに時間をかけていられなかったのではないでしょうか。
センスが無いと判断された女性は、すぐさま地下室に監禁されるのかもしれません。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦で、次から次へと新しいターゲットを見つけてきたのだと思われます。
死ぬ姿が見たい
グレタには、看護師時代に複数の患者を殺害した疑いがかかっています。
彼女は当時、今のように教育をするなどという目的は持っていなかったはずです。単純に殺人を楽しんでいたのでしょう。
つまりグレタは人を殺すこと自体も目的として持っていたと考えられます。
使い物にならなくなった女性たちは、二次使用として殺すためにストックしてあったのかもしれません。
監禁女性をすぐ殺さない理由
瀕死の若い女性が地下室に監禁されていたことから、用済みになったら放置していることが窺えます。
看護士時代に何人も殺してきたのですから、用済みの女性を殺すのをためらっていたわけではなさそうです。
殺して処分した方が、監禁の事実が露呈しにくいはずですが、なぜグレタは殺さずにとっておいたのでしょうか。
まとめて1つのコレクション
グレタの家の戸棚にはバッグと拾い主の名前・電話番号がセットになって並んでいました。
まるで戦利品のようです。ですがこれに加えて監禁女性もセットのうちの1つのように見えます。
つまりバッグ・名前・電話番号・拾った本人が揃って初めて1つのコレクションになるのではないでしょうか。
そのためもう動けそうにない女性も殺さずにいるのでしょう。
楽しみをとっておく
グレタは罠にかかった女性を厳しく育てるのと同じくらい、殺人も好きなのかもしれません。
バッグを仕掛けても、毎回誰かが届けに来てくれるわけではないでしょう。
持ち逃げする人もいるでしょうし、拾ってくれる人が若すぎたり歳よりすぎたり、男性の場合もあったと推測できます。