出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00UKG63J6/?tag=cinema-notes-22
ブルーバレンタイン(Blue Valentine)は2010年公開のアメリカ映画です。
2010年の第26回サンダンス映画祭で初上映
第63回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品
第68回ゴールデングローブ賞でライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズがノミネート
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/作品名ブルーバレンタイン
愛はどうやって始まりどのように終わっていくのかを生々しいまでに描き出した本作の監督はデレク・シアンフランス。
プロパティはHamilton Film Productionsです。
構想から完成まで12年の年月を要したこの映画のテーマは『愛の誕生と崩壊』。
修羅の現在に幸福な過去の映像を織り込みながら監督は何度も映画のテーマを投げかけています。
なぜディーンとシンディは夫婦として噛み合わなくなっていったのでしょうか。
不均衡な愛の形を深掘りしつつ泣きながら出ていくディーンの真意を探っていきましょう。
ディーンはなぜ別れを受け入れたのか
シンディはずっと我慢し続けていた感情を爆発させディーンを罵ります。
別れたくないディーンとどうしても別れたいシンディ。
シンディを説得できず出ていくディーンの真意はどんなものだったのでしょうか。
出ていくディーンの真意とは
シンディを振り返りもせず歩き去るディーンの背中は饒舌です。
『じゃあどうすればよかったんだ』
『これ以上何が不満なんだ』
『もう俺は知らん。好きにしたらいいさ』
というところでしょう。
彼は全く反省していないというより本当に何が悪かったのかわかっていません。
シンディを引き戻すために口では謝っていますがそれはいつもの『その場しのぎ』です。
悪かったとしたら病院に行って上司を殴ったことくらいだと考えています。
でも彼の理論でいうならそのきっかけを作ったのはシンディなのです。
もしかしたら『結婚してやったのに』くらいの思いは持っているかもしれません。
ディーンは何を望んでいたのか
彼はいつも心のどこかでシンディに自分の母親を見ていました。
自分は父親のようにはならないようにしようと潜在的に思っています。
家族のために生きるという行動は父親を反面教師としてとらえている結果です。
そうしてもらえなかったから母親は出て行ったと思っているのでしょう。
両親と同じ過ちは絶対にしたくないと思っています。
ディーンはただ『幸せな家庭』を築きたかっただけなのです。
二人のその後を深読み
まったく同じ価値観を持ち、全く同じ理想を抱く夫婦などいません。
そのちょっとした違いが決定的な亀裂になることもあれば修復することもあります。
この先二人はどんな日々を送るのでしょうか。
感情に任せてディーンが投げ捨てた結婚指輪を探すシーンがありました。
その時シンディはためらいがちに一緒に探します。