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ロザムンド・パイク演じるエイミーとベン・アフレック演じるニックの5回目の結婚記念日の朝に、妻の失踪事件が起こります。
ニックは妻殺害の容疑で警察に逮捕されることに。
しかしこの事件は、ニックが元教え子の女性と浮気したことに怒ったエイミーが計画したものでした。
彼のもとに戻ったエイミーは、子どもを妊娠したことを告白し、ニックは父親になることを決意します。
双子の妹マーゴに反対されるニックですが、記者会見に夫婦で登場し、エイミーと生きていくことを発表するのでした。
エイミーは何を目的に失踪事件を起こしたのでしょうか。
今回は、絵本がエイミーに与えた影響・日記が書かれた目的・ニックを陥れる計画の真意をネタバレ考察します。
絵本がエイミーに与えた影響
エイミーの親が彼女を主人公にして書いた絵本「完璧なエイミー」は、エイミーの人格形成に大きく関わっているようです。
この絵本がエイミーに与えた影響とはどのようなものだったのでしょうか。
他人が人生を描く
「絵本の中のエイミーだったら、そんなことするだろうか?」という行動の基準が彼女の人生を作ってきのでしょう。
つまりエイミーの人生は他人が作ったものといえます。
他人が書いたシナリオ通りに生きることに、何も疑問を持たなかったようです。
それが当たり前のことなのですから、ニックも同じように他人の書いたシナリオ通りに生きて当然だと思っていたのではないでしょうか。
周囲の評価
周囲が描くエイミー像を演じなければならず、それがいつしか彼女の常識になっていったのではないでしょうか。
自分の意見など不要。周囲の評価が全てだと考えるようになったのだと思われます。
今自分が周囲からどのような評価を受けているのか、何をすれば評価が上がるのか。
そんなアンテナを張り巡らせながら生活していたと思われます。
だから彼女の残した日記や手掛かりは彼女の思惑通りに、失踪事件のニュースを見た人の同情と、夫への不信感を駆り立てたのです。
事実がどうであるかは関係なく、周囲がその人をどう捉えているかが、その人を作り上げている。
そんな考え方が形成されたのではないでしょうか。
日記が書かれた目的
ニックを殺人犯に仕立て上げるために、嘘を並べ立てて書いた日記。ここにも絵本の影響が出ているようです。
何のために日記は書かれたのでしょうか。
完璧に演じられないなら死を
エイミーは幼い頃から完璧なエイミーを演じてきました。
完璧なエイミーは完璧な妻になって、完璧な夫と完璧な家庭を築く。それがエイミーに与えられた人生です。
ですからニックには完璧な夫を演じてもらわないといけません。もし演じられないのなら、死あるのみ。
そんな思いから、妻殺害容疑でニックを死刑にさせるために、エイミーは日記で嘘をでっち上げたのでしょう。
事実を創造する
日記には真実しか書かれていないだろうと、世論は考えたはずです。