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【ディリリとパリの時間旅行】少女を救出できた理由を考察!悪党団の正体は?コレットが作品を自分名義で書くと言った意味は

ここを少女達だけの活躍にせず大人がきちんといい大人として描かれている所が大きいでしょう。

自立心を促す

心の自立

そして何より、そんな彼女の勇敢さが一番しっかり出たのが少女達へ向けた次の言葉でした。

自分で立って歩くのよ

引用:ディリリとパリの時間旅行/配給会社:チャイルド・フィルム

何が素晴らしいといって、少女達を助ける為とはいえディリリ自身は手を差し伸べないことです。

寧ろ自分で立ち上がるのを促し、自分で自分を救えと鼓舞してすらいるこのタフさに目を見張ります。

そう、少女たちが捕まってしまったのは何よりその心が悪に屈してしまったからです。

人を救うのに安易におんぶに抱っこするようなことをしない厳しさ・甘くなさも表現されています。

表面の善悪に惑わされない

そしてこれが一番大きいのですが、何よりも表面の善悪に囚われなかったことではないでしょうか。

後述する男性支配団の正体とも一部繋がりますが、ディリリは警察官への不信もありました。

その読み通り、警察官に紛争した支配団の一味が女を誘拐して椅子にしていたのです。

逆に男性支配団の中にも実は幹部の中に女性陣がいたりとやや複雑になっています。

それらに惑わされることがなく本質を見抜く力を持っているからこそ少女たちを助けられました。

悪党団の正体

さて、本作でディリリたちが立ち向かう悪の名前は男性支配団です。

彼らは何と少女たちを浚って人間椅子にし、身も心も服従させる方式を選びました。

ここではそんな彼らの奥底にある正体をより深く探ってみましょう。

男性至上主義

悪党の詩

女性が社会進出出来るようになったとはいえ、その歴史はまだここ数十年で出来たばかりです。

パリ黄金期と呼ばれたこの時代にはまだ世界全体として男尊女卑が根強く存在していました。

男性支配という名前からもその思想性が窺えるように、彼らの中身は女性に対する軽蔑です。

それが悪の組織としての形を持ってしまったことで現実に出てくることになります。

まずこのような「男性は偉くて女性はダメ」という考えが根本にありました。

人種差別

人種差別 (りぶらりあ選書)

直接的ではありませんが、男尊女卑ということは間接的に人種差別でもあるのです。

ルブフは最初混血のディリリを侮辱し、更に口車に乗せられてあっさり男性支配団のスカウトを受けました。

人種と性別で人を判断しレッテルを貼ることこそが男性支配団のもっとも唾棄すべき部分です。

逆にいえばこの程度のことで簡単に悪魔に魂を売り渡すような人もいるということではないでしょうか。

そういう人達だからこそ逆に警察へ紛れ込んで人々を欺く真似をするのです。

職業差別

「職業と世系に基づく差別」の撤廃に向けて 女性の視点より

警察への紛争と詐欺がそうであるように、もう一つは職業差別もありました。

ルブフが男性支配団に仲間入りしたとき、一味のボスは女性の社会進出やサロンへの不満を述べました。

これは女性差別は勿論のこと何より職業差別へと繋がる危険性を秘めています。

現代でいえばいわゆる夜の水商売や女性ならではの仕事を一方的に侮辱するのと同じです。

確かに世間一般から見て好印象でない職業はありますが、差別の理由としては不適切でしょう。

どんな人も抱える事情や思いがあってその仕事についているわけであり、上下や優劣はありません。