亮輝からもどうすればバカでなくなるのかすら分からないからバカなのだと否定され続けたので尚更です。
だからこそ亮輝の父の不倫をきっかけに一度亮輝から離れてバカから脱却しようとしたのでしょう。
とはいえ、その為に取った行動が血の繋がっていない凌に抱いて貰うという時点でズレているのですが…。
だからこそラストでの「バカで良いじゃん」という台詞が映えるのではないでしょうか。
梓の失踪理由
その初を一度は復讐目的で騙し全裸動画を送らせた小田切梓は中盤で一度行方をくらまします。
梓に好意を寄せていたマネージャーのリナがそのことを知らせるのですが何故だったのでしょうか?
ここではその理由をあらすじに沿って見ていきましょう。
初への復讐
ここに至る前に梓の母が初の父と不倫していたことから初の家庭へ復讐を考えた経緯があります。
しかし、そんな彼の復讐は全て亮輝によって破られ、何と目の前で雑誌を破られキスされたのです。
これでは男のプライドを傷つけられたばかりか、更に横から別の男に掻っ攫われてしまったことになります。
余計に復讐に走る気持ちに火が点き、そんな姿を見せたくなかったからこそ行方をくらましたのでしょう。
彼の根底にあったものは間違いなく初への復讐です。
凌と血が繋がってない
リナ伝手に梓は凌と初が血の繋がっていない兄妹だと暴露しましたが、本来彼が知りうる情報ではありません。
またこの情報がきちんと裏付けを取った事実ではなく、デマの可能性だってあるわけです。
もし真実だとすれば恐らく興信所その他諸々の調査機関にお願いするなど裏で根回ししていたのでしょう。
何せ酒に睡眠薬を飲ませて他の男達の場所に梓を連れ去ろうとする程の悪知恵が働く人間です。
一度本気で復讐に走ったら徹底して相手の人生を破壊しないと気が済まないのではないしょうか。
その為に一度行方をくらまして徹底的にやり込めるつもりだったと推測されます。
終盤の問いかけ
そんな彼も終盤では戻ってきて凌に気持ちが傾きかけていた初に凌でいいのかと問いかけます。
色々考えられますが、一番は凌が一見良い人そうでありながら内面が危ない人だと見抜いてるからです。
何せ血が繋がってないと知るや否や急に態度を変え、裏で友人に大麻を勧められています。
これは一見危なそうでありながら内面は意外に真面目で硬派な亮輝と対照的です。
かなりの策を練られるタイプなので、その辺りも考慮の上で初の軌道修正をしたのでしょう。
この時彼は復讐鬼という枷から解き放たれていたということが分かります。
凌の不安の真意
凌は一見優しく見えますが、しかし裏では度々不安定で脆さや危うさも見せています。
その様は演じた役者の間でも「狂気を孕んでいる」とさえ対談で評する程です。
そんな狂気まがいともいえる凌の不安にはどのような真意があったのでしょうか?
束縛の激しい男
凌のそうした不安はともすれば“束縛が激しい男”という印象に繋がりかねません。
初が心配であるのは分かるとしても、初に絡む男の問題にやたら過干渉気味なのです。
しかも実の兄ではないと知ってからはその辺り遠慮がなくなったのではないでしょうか。