注目キーワード
  1. 映画
  2. シネマ
  3. 洋画
  4. 邦画

【ウインド・リバー(ネタバレ)】最後に流れるテロップの意味を考察!犯人の正体は?コリーがピートの死を見守った理由に迫る

つまりピートはナタリーへの暴行と、マットの殺人を犯してしまっているのです。

ピートだけでない

ネイティブ・アメリカン―先住民社会の現在 (岩波新書)

ナタリーとマットが部屋にいる回想シーンで、ピートが入ってきました。

そこでナタリーやマットに対する暴行が行われますが、少なからずそこにいるのはピートだけではありません。

部屋にいたのはナタリーとマットを除いて5人。そこで大きな乱闘騒ぎになります。

調査を進めるため、ベンやジェーンがマットの職場である作業場に着いたとき、そこで顔中あざだらけの従業員たちがいました。

つまり、この従業員たち全員が犯人なのです。顔のアザはマットに殴られたことを示しています。

主犯格はピートですが、ナタリー事件にはこれほど多くの人が犯人として考えられるのです。

ピートに生きる力や意志はあるのか?

映画終盤で、犯人であるピートを山へ連れ出し、コリーは尋問しました。

そこでピートが殺されると思いきや、コリーはピートを逃がします。結局コリーの数十メートル先でピートは息絶えました。

それを見守るピートでしたが、逃がした理由とは何なのか、そして最後まで見送ることは何を意味しているのでしょうか。

ナタリーと同条件

エベレストNATURE写真ポスター見事なカラフル景観24X36 [並行輸入品]

ナタリーは、マットと一緒に暴行を受けますが逃亡します。身ぐるみもほとんどなく、額の裂傷と凍傷や骨折をしていました。

実はコリーがピートを山に連れてきたとき、ピートはこのような状態です。

  • 大きな傷がある
  • 足は凍傷を受け裸足
  • 助かる道は10km歩いた先にある車道

これはつまり、ナタリーが死ぬ直前の条件と同じなのです。

そこには、ナタリーが感じた苦しさをピートにも与えようという意思があるでしょう。また、コリーにはもう一つの考えがあるようです。

ピートはどれだけ生きる力と意志があるか

綺麗な雪の写真集 絶景!自然写真集

結局ピートは数十メートル走ると、息絶えてしまいました。

コリーがピートを逃がす目的は、10km走ったナタリーと比べてみようということなのです。

それは、ジェーンに語るコリーの言葉からも分かります。

ここでは生き残るか、諦めるかしかない。強さと意志が物を言う。獲物になるシカは不運なんじゃなく、弱いんだ。

引用:ウィンド・リバー/配給会社:ワインスタイン・カンパニー

10kmも裸足で極寒の中を裸足で走り続け、肺出血で亡くなったナタリーをコリーは、強い女性だと語ります。

一方で、数十メートルしか走れないピートは、ナタリーに比べて「弱い」からすぐに死んでしまうのです。

コリーはこれを自分の目で確認したかったから、ピートを逃がし、最期まで見続けるのでした。

ナタリーの父親に伝えるため

ポスター/スチール写真 A4 パターン2 ウインド・リバー 光沢プリント

ナタリーの父親の気持ちを、コリーは痛いほどに分かります。同じような境遇で娘を失っているからです。

映画ラストで、死に化粧をしたナタリーの父親とコリーが腰を下ろし、ナタリーの父親はコリーにピートの最期について聞きます。

哀れだった。チップに優しくな。俺たちほど打たれ強くない。

引用:ウィンド・リバー/配給会社:ワインスタイン・カンパニー

この言葉を届けるために、コリーはピートを最後まで見届けたのです。

ナタリーの父親は、事件当初コリーに対してだけ犯人が誰であろうと殺してくれ、ということを頼まれました。

つまりコリーはピートが「逃げ切ることはない」と思いつつ、あのような行動に踏み切っているのです。

それもこれも、同じ境遇になってしまったナタリーの父親のため。

コリーがピートを最後まで見届けるのには、これらのような理由があったからです。

ネイティブアメリカンの闇が暴き出された

B01N5U0YYI

本作のストーリーそのものは、フィクションではありながら、実際に起こっている事件や社会の闇でもあります。

『ボーダーライン』の脚本を務めるなど、テイラー・シェリダンが描き出すものは実際の世界にはびこる闇がテーマです。

本作においては、ネイティブアメリカンの実態が浮かびだされています。

『アベンジャーズ』でも本作でも、相手を仕留めるハンターとして役割を演じるジェレミー・レナーは、社会の矛盾すらもハントしたのです。