出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07GRFB7TN/?tag=cinema-notes-22

本作は2017年にアメリカで公開されたSF系ホラー映画作品です。

監督・主演共にアーロン・ムーアヘッドとジャスティン・ベンソンのコンビで製作されています。

シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭など様々な映画祭にも出品・受賞されました。

あらすじはカルト集団と噂される自給自足の村アルカディアに10年ぶりに帰郷した兄弟2人の物語です。

1本のビデオテープで帰ってきた2人を待ち受けていたのは不気味かつ不思議な超自然現象の数々でした。

本稿ではアルカディアの人々が年を取らない理由をネタバレ込みで深掘りしていきましょう。

また、ラストで兄弟がなぜ村を出る選択をしたのかなども併せて考察していきます。

リップ・ヴァン・ウィンクル効果

リップ・ヴァン・ウィンクル (研究社小英文叢書 (35))

本作の謎は実は全てリップ・ヴァン・ウィンクル効果という現象に基づくものと推測されます。

この効果は日本だと「ウラシマ効果」といった方がよく、ある意味その逆ではないでしょうか。

具体的には光速に近い速度で移動する飛行船に乗っていた人は年を取らず若く見えるというものです。

本作のアルカディアはこの逆で出て行った兄弟が年を取り、逆に村の人々は年を取りません

このガジェットは描き方次第でコメディにもホラーにもなりますが、ホラーとして描いたのが本作です。

その辺りを踏まえて以下を考察していきましょう。

アルカディアの人々が年を取らない謎

本作では10年ぶりにカルト教団に帰ってきた兄弟ですが、何故か村の人々は年を取りません。

一見和やかに時間が流れていながら、それが奇妙な違和感として兄の心に引っかかっていました。

果たして何故アルカディアのカルト教団は年を取らないのでしょうか?

無限ループ

無限ループで逆行

終盤で明らかになった原因は一定時間毎に繰り返される無限ループです。

記憶だけが頭の中に残り続けながらも3時間毎に時間軸がリセットされまたやり直しとなります。

つまり1日の中で8回ものリセットが行われている計算になり、1年分に換算すると2920回にもなるのです。

10年分なので29200回も繰り返していることになるわけであり、非常に都合良く生きています。

一見良いこと尽くめのようですが、そういう美味しい話ほど裏があるものです。

惨殺の繰り返し

昭和・猟奇殺人鬼 ~首切り惨殺、血みどろ蹂躙~ (ストーリーな女たち)

実は穏やかなこの村の裏では村人達が惨殺を繰り返すという血塗れの歴史が存在していました。

その体感速度も人によってまばらで、弟のアーロンが目にしたのは5分おきに殺される姿です。

何故こんなことをするのかというと、恐らくはゲームのリセットに過ぎないからでしょう。

例えばゲームであれば何回死んでもリセットが可能であり、だから惨殺してもまた元に戻ります。

しかも1度囚われるとそこから逃げるのは不可能というとんでもないリスクつきでした。

ビデオテープの謎

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そしてもう1つの謎は兄弟が帰ってくるきっかけにもなったビデオテープです。

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