出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00G8BR8RS/?tag=cinema-notes-22
映画『ツーリスト』の原題は『The Tourist』で2010年公開のハリウッド映画です。
日本での公開は翌年の2011年3月でフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが監督を務めています。
ジョニー・ディップとアンジョリーナ・ジョリーの共演が実現したことでも話題になりましたね。
飄々とした演技でノリの軽いアメリカ人ツーリストを見事に演じたジョニー・デップ。
舞台となったイタリアの街並みに素晴らしくマッチした謎の美女エリーズの美しさは必見です。
第68回ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門の作品賞、主演男優賞、主演女優賞でノミネートされています。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ツーリスト
授賞式でこの表示が出たときにはノミネート部門が違うのではないかというどよめきが起こりました。
評論家の間では評価が分かれたようですが演技派のキャストによって印象深い作品に仕上がっている本作。
ギャングと警察という巨大な組織に同時に追われる二人のアクションシーンも見どころです。
フランクがピアーズだとどこで気づいたのか、またエリーズがフランクにキスした目的などを考察していきましょう。
エリーズはどこでピアーズだと気付いたのか
恋人ピアーズからの手紙でベネツィアに来るよう指示をされたエリーズはそのまま駅に向かいます。
フランスからイタリアへの旅行なのに何の準備もしないで出かけるとは驚きですね。
2年ぶりの連絡なのに眉一つ動かさないエリーズ。
自分が警察の監視対象になっていることを知っているからです。
フランクがピアーズだと気付いたシーン
指定された列車に乗り素知らぬ顔で乗客を観察し一人の男の前に座るエリーズ。
この時点で既に『この人がピアーズだわ』と気づいているのです。
しかし確証はありませんし監視の目もあります。
粋な会話を装いつつ『本当にピアーズなのか』探りを入れていきました。
フランクもエリーズが本当に気づいているのか確信が持てないまま二人の『演技』は続きます。
エリーズが確信を得たシーン
エリーズはアピアーズがすり替わった人間『フランク』のプロフィールを知ろうとします。
フランクも知っておいてもらわないと困る内容は会話を通して伝えていきました。
この時二人は旅先での『アバンチュールごっこ』を楽しんでいるのです。
しかしお互いに100%確信しているわけではありません。
エリーズが確信を得たのは食事に誘うように言ったシーンです。
『私に恋人はいる?』
『どうかな…』
『食事に誘って』
引用:ツーリスト/配給会社:コロンビア映画
エリーズは『あなたはまだ私の恋人のつもり?』と聞き、フランクは『許してくれるならそのつもりだ』と応えているのでしょう。
そして『じゃあご飯でも食べながらいろいろ聞かせてよ』とエリーズ。
結末が判っているからこそ読み解ける会話ですね。
気づいているのに確認しない理由とは
監視の目には二人とも気づいていますので『なぜ2年も音信不通だったの?』という痴話喧嘩的な会話はしません。
しかしさりげなく寂しかった心情をフランクに伝えるエリーズはとても魅力的です。
エリーズがフランクを誘った理由
ボートから自分のホテルにフランクを誘うエリーズ。