親近感を覚えた相手には、初対面でも対等の立場で接することができるという心理結果が出ているそうです。
「等身大のヒーロー」が相手だからこそ「等身大の自分でいられる」のです。
今までのヒーローには「尊敬」「憧れ」などの気持ちを覚える傾向にあります。
その為、下から上を見上げるような状態になり対等の立場とはなりにくかったのと比較し、デッドプールはその壁を破って観客の心に入ってくるのだと思います。
他のアンチヒーローも大人気
近年はデッドプール以外にも様々なアンチヒーローが人気を博しています。
例えば「スーサイド・スクワッド」のハーレイ・クインや、「ヴェノム」の主人公ヴェノムもアンチヒーローに分類される存在です。
彼らもデッドプールのように道徳的にいい行いばかりをするわけではありません。
ハーレイは金属バッドで、ディスプレイの鞄を盗むシーンが有名です。ヴェノムはピンチに陥るとしょんぼりします。
アンチヒーローの共通点
そんな彼らに共通するのは「人間臭い」「共感できる」「親近感が沸く」というところです。
正しいことをするばかりではない、時には乱心して間違いを起こしたり悩んだり弱気になったりもします。
そんな姿を自分と重ね合わせることができるのがアンチヒーローの特徴ともいえます。
私達はアンチヒーローに共感し応援することは、重ね合わせた自分自身を応援することと同義なのかもしれません。
結論 「デッドプール」は私達のそばにもいそうなヒーローだから大ウケした
上で考察してきた通りデッドプールは普通のヒーローと違って高貴な感じがなく、負の感情を表に出したり自分中心の考えになったりします。
しかしそんなところが逆に私達に親近感を与え、共感できるからこそ大ウケしたのでしょう。
またヒーロー映画を鑑賞する際自分自身がヒーローになり切り、自分が強くなったように感じる傾向にあります。
しかし私達のそばにいそうなアンチヒーローであればヒーローと自分の言動が似通っている為、ヒーローを応援することは自分を応援することにも繋がります。
そういった意味ではデッドプールを鑑賞すると今までのヒーロー映画では感じ得なかった高揚感を抱くことになります。
そして映画への満足度やキャラクターへの愛着も更にスケールアップすることでしょう。
このような要因があり、映画「デッドプール」は大人気となったのだと考えられます。
最後に
いかがでしたか?
デッドプールが異色のヒーローながらも観客に愛されている理由を考察してみました。
実はこの映画の続編となる「デッドプール2」が2018年に公開となっており、DVD・ブルーレイにもなっています。
「クソ無責任ヒーローがド派手にカムバック」する姿が見られます。こちらも是非チェックしてみてください。