まさかナチスが秘密裏に実験をしていたなんて、誰も考えていなかったでしょう。
仮にそんな事実を上官に報告したらどうなるか。思案の結果、ボイスは報告しないことを決めました。
なぜ彼はモンスターの存在を隠したのでしょうか。
二度と戦争を起こさせない
第二次世界大戦が終われば、平和な日常が戻るとボイスは考えていたはずです。
しかしモンスターの存在を報告したら、アメリカはナチスのように研究を始めるでしょう。
そして始まるはずではなかった戦争が起こる可能性が浮上します。
血清は争いの種。そう思ったからこそボイスは報告せず、その土地さえも掘り返す価値がないと断言したのです。
フォードの尊厳
アメリカに研究施設でモンスターが誕生していることを報告したらどうなるか、フォードはすでに予想していました。
そしてボイスもフォードの考えを理解していたと思われます。
ここで上官にモンスターの存在を報告していたら、ボイスは昇格したかもしれません。
出世コースに乗り、将来安泰になる可能性だって考えられます。
しかしそれをしてしまったら、フォードが命懸けで隠蔽した意味がありません。
自分の手柄よりも一緒に戦った同志との絆を重視したのでしょう。
ボイスのその後
もともとネズミすら退治できなかったボイス。実際に戦場に降り立って、人の生死に関わることの残酷さを痛感したはずです。
それに上官に嘘をつくということは、忠誠を尽くしていないことを意味しています。
過酷な戦場で精神を保つには、個人的感情を捨て軍に命を捧げる必要があるでしょう。
そう考えるとボイスはもう軍隊に身を置くつもりがないのかもしれません。
今回の任務で臆病だけど正義感の強さが垣間見えましたから、兵士とは違う方法で彼の正義を貫くのではないでしょうか。
まとめ
今回のように簡単に爆破で倒せるのならば、ゾンビの存在価値はどこにあったのでしょうか。
対抗するには研究施設を迅速に探索できる機械を作り出せばいいだけですから、実験するだけ損です。
狂気に駆られた人間は極端な思考しか持てません。自分たちに都合の良いようにしか物事が判断できないのでしょう。
それこそが争いの火種となるのです。
客観視すれば欠点も解決方法も分かるはずなのに、それを見ようとしない現象は私たちの生活の中でも起こりえます。