2020.06.03

【ダウントン・アビー（ネタバレ）】トムの恋の真意を考察！使用人たちの逆襲が与えた影響とは？カーソンの言葉の意味に迫る

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そこまでする理由はバイオレットの余命が短く、孫娘のメアリーに屋敷と領地を守りダウントンの精神を受け継がせる必要があるからでしょう。

元使用人のトムが与えた影響

元は使用人だったトムも王制度の政治に反しクローリー家の三女シビルと駆け落ちし、クローリー家に逆襲した最初の使用人です。

それでもトムはクローリー家の理解と家族愛で、一家の一員にとして受け入れられ、そのことでクローリー家への信頼と絆に変わりました。

クローリー家の一員であるとトムの心が変化したことで、国王の命を狙うテロリストの企みを見抜き阻止する行動となったのです。

ハーウッド伯爵と夫婦仲が良くないメアリー王女への助言も価値観や信条の違いで争うよりも、家族にとって大切なことは何かに言及しています。

メアリー王女はトムの素性を知っているがゆえに、メアリー王女の身分も事情も知らないトムの率直な意見には説得力があったのです。

政治的な信条よりも愛情が勝る…それに、娘の家族です

要するに人生で何を大切にするか…私も考えてみるわ

引用:劇場版ダウントン・アビー/配給会社:ユニバーサルフィルム

共和主義者でありながらジョージ5世の命とメアリー夫妻の危機を救ったトムは、国王からの信頼も手に入れたのではないでしょうか。

ルーシーやメアリーの“身分を知らない”トムは利害のない振る舞いをしました。それは、今後のダウントンに利益をもたらす予感がします。

一方、国王夫妻訪問に歓喜する使用人たちですが喜びもつかの間、王室の使用人たちに仕事を仕切られ士気がダウンします。

自分の職場にづかづかと踏み入れられ好き勝手される屈辱は、自分の部屋を勝手に片付けた母親への憤慨に似ていると思いませんか？

クローリー家の使用人たちにも長年仕えてきた誇りを踏みにじられ、さらに是が非でも国王夫妻の給仕を成し遂げたいと願うのです。

傲慢な王室の使用人たちにプライドを傷つけられて、そのまま引き下がるほどの弱腰でないのがクローリー家の使用人たちでした。

メアリーにもクローリー家のプライドがあるから、王室側の言いなりになるバローに業を煮やしカーソンに助けを求めたのです。

カーソンはメアリーに頼りにされることが何よりの喜びですから意気揚々とダウントン・アビーにやってくるのでした。

最初は王室のやり方に従うよう使用人をたしなめていましたが、執務室を上級奉仕官のウィルソンが我が物顔で占領しカーソンにこう言います。

あなたは地方の小屋敷で二流の貴族に使えた身、我々とは格が違う…

引用:劇場版ダウントン・アビー/配給会社:ユニバーサルフィルム

忠誠心の強いカールソンは自尊心だけでなく、クローリー家も侮辱され国王に背くと戸惑いながらも反撃に加わるのです。

ベイツとアンナの二人が王室の使用人の横暴には断固対抗する姿勢で、二人の作戦によって国王夫妻に晩餐会の給仕が叶いました。

クローリー家の使用人たちにとって国王に給仕できることは、使用人として働く人生で栄誉以上の何にも代えられない経験なのです。