サーシャにしてもジョンにしても闘争本能の暴走によって殺し合いをして死んでいるのです。
ラリーの呪い
何よりこうして恐怖と暴力が具現化したのは全て1969年にラリーが起こした銃による大量殺人事件が始まりでした。
そして、今回登場人物達が揃って口にする「考えるな、言うな」も元は彼が呟いた口癖だったのです。
それが屋敷内に怨念として残り、バイバイマンや犬という形へと変えたのではないでしょうか。
これは即ちラリー並びに彼が銃殺した沢山の人達の遺恨が呪いとして残ったものと思われます。
まあもっとも、そんな屋敷だと知らずにルームシェアとして借りてしまった3人の浅慮さが一番いけないのですが…。
ジョンがショー刑事に伝えたこと
ラスト、瀕死状態で救急車によって運ばれながらジョンはショー刑事に何かを伝えようとしていました。
本編では語られたのかどうかすら最後まで語られませんでしたが一体何だったのでしょうか?
バイバイマン
全体の流れで見ると、最後にジョンがショー刑事に伝えたのは“バイバイマン”の名前ではないでしょうか。
何故ここで口にしたのかというと、瀕死状態に追い込まれて精神が恐怖に支配されたからと思われます。
または二人が死んでしまった以上自分も死ぬ以外ないと思って諦めで口にしたかのどちらかでしょう。
バイバイマンの名前が最後まで効果を発揮していることがよく分かるラストです
ショー刑事の今後
もし仮にジョンがショー刑事に伝えたとするならば、気になるのはショー刑事の今後です。
バイバイマンの名前を見聞きした者はどんな形であれその名前を口にし、死ぬという運命が待ち受けています。
ショー刑事とてそれは例外ではなく、精神の強弱にかかわらず知ってしまったら引き返せません。
なのでショー刑事は恐らくどこかでその名前を口にし、死んだ3人と同じ運命を辿るでしょう。
警察官としての正義感と好奇心が非常に強いからこそ案外こういうのには弱いのではないしょうか。
何故ショー刑事がかかるのか?
ここで問題なのは何故ショー刑事がバイバイマンの呪いにかかるのか?ということです。
尋問の中でエリオットがショー刑事に次のことを示唆しています。
もしあなたが凄惨な殺人現場を見たとして、それを子どもに正直に言えるか?
引用:バイバイマン/配給会社:AMGエンタテインメント
ここでショー刑事は図星を突かれたかのようになり、何も反論出来ませんでした。
ショー刑事のような人でも心に弱さはあって、疑心暗鬼を生じる可能性はあるということです。
またショー刑事が血塗れに見えた映像などからも彼女の行く末は暗示されていたといえるでしょう。
アリスが読めなかった意味
さて、本作ではもう一つ気になる点としてアリスの行動・言動が挙げられます。
ここで彼女は部屋にあったコインを即座に投げ捨てたり、またバイバイマンの名前を読めません。
そこには果たしてどのような意味があったのでしょうか?
直感力に長けている
一つ目にアリスがコインを見たときに嫌な感じがしたと述べてコインを投げ捨てています。
このリアクションから彼女は直感で邪悪なものを峻別することが出来るのではないかと推測されます。
子供は大人と違って邪念や常識といった複雑な感情が読めない分シンプルに好き嫌いで判断出来るのです。