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ドウェイン・ジョンソン演じるレイモンド・ゲインズ(レイ)が、巨大地震に立ち向かう『カリフォルニア・ダウン』。
ブラッド・ペイトンが監督し、2015年に公開された本作は、レスキュー隊員とその家族の絆が注目される作品です。
では、映画内描かれた地震や津波などの災害が、家族の仲にどのような影響を与えたのでしょうか。
さらには映画ラストで、溺死したと思ったブレイクがなぜ息を吹き返し、助かることができたのか。
それには、レイの必死の救助と救助に至る背景がそのカギを握っています。
またダニエル・リディックは、ブレイクを置いて逃げ出しました。
ダニエルはなぜブレイクを置いて逃げるのか。今回はこれらについて考察を行います。
ダニエル・リディックの排除と絆の復活
映画冒頭、レイの妻であるエマ・ゲインズは、夫との離婚を本気で考えていました。
夫のかわりとなるのが、ダニエルだったはずですが、巨大地震の影響でダニエルはゲインズ一家から排除されます。
地震による影響が、ゲインズ一家にどのような影響を与えたのでしょうか。
さようならダニエル・リディック
ダニエルは映画冒頭では、ゲインズ一家を温かく迎える大富豪の様相です。
当然その様子からレイは手を引きますが、結局ダニエルはブレイクを置き去りにしたことをきっかけに本性を現します。
これは地震によって、ブレイクが窮地に立たされたからこそ現れたダニエルの本性です。
もしも地震が起きていなかったら、おそらくダニエルとエマやブレイクは今後も良い関係を築いていたでしょう。
つまり、レイは完全な独り身になったわけです。レイの家族仲だけを考えると、巨大地震はレイにとっては良いきっかけだったと思えます。
一度は失敗した。二度目は…
レイとエマの間には、ブレイクとマロリーという二人の娘がおり、マロリーはレイの目の前で亡くなっています。
さらに、サンアンドレアス断層の大きなズレにより、本作で描かれた巨大地震で二人目の娘であるブレイクにも襲い掛かりました。
レイにとっては、娘の命を脅かす二度目の危機。マロリーの死を乗り越えるために、ブレイクは何としても救わなければなりません。
結局ブレイクを助け出せたことからも、地震や津波による災害から娘を守り切ったレイが、今後少しでも前を向くことは間違いないでしょう。
久しぶりの密着
救助隊員の仕事をしていたレイは、病欠という理由にしてヘリコプターや飛行機を使用してエマを助けに行きます。
飛行機から降りる時、妻のエマと飛行機からダイブして一緒に飛び降りました。
久しぶりに密着したな
引用:カリフォルニア・ダウン/配給会社:ワーナー・ブラザーズ
冷え切っていた夫婦仲を、このダイブが一気に元に戻しました。
それ以前もエマのピンチをレイは何度も救っていることから、「夫がレスキュー隊員でよかった」と鼻を高くしたのはエマでしょう。
サンフランシスコに向かう飛行機から、ダイブしたことで夫婦仲は完全に元通り。
こうなったのは、巨大地震があったからこその出来事です。
マロリーの死とレイ
ではそもそも、なぜレイとエマは離婚を選択するような状況になったのでしょうか。
映画冒頭だけを見ると、エマが一方的にダニエルに口説かれた、またはついて行ったかに見えます。
しかし、二人にはもっと深い離婚理由があるのです。きっかけはマロリーの水難事故でした。