出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00INCJFQM/?tag=cinema-notes-22

『探偵はBARにいる2』は、2011年公開の1作目に続く2作目として、2013年に公開されたサスペンス映画です。

東直己の推理小説シリーズ「ススキノ探偵シリーズ」を原作として、前作よりパワーアップした内容で観客を楽しませてくれました。

本作は大泉洋と高田こと松田龍平の息の合ったコンビ、そしてコミカルさと感動を呼ぶストーリーで娯楽映画の地位を確立したのです。

サスペンスでありながらなぜ感動してしまうのでしょう。

面白過ぎると話題沸騰中の裏側、制作秘話にも迫っていきます。

サスペンス映画なのになぜ感動するのか

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 映画パンフレット 監督 橋本一 キャスト 大泉洋、松田龍平、尾野真千子、ゴリ、渡部篤郎

サスペンス要素の強い本作ですが、なぜ観客の心には感動が押し寄せてくるのでしょうか。

通常のサスペンス映画は、深まる謎を解いて心に渦巻くもやもやを解消し終わっていくものです。

本作が人気を集めているのも、サスペンスプラスαの要素が含まれているからなのでしょう。

純粋な思いの交錯

本作は謎に隠れた裏側で、多くの人々の純粋な思いが重なりあっています。

ゴリが演じるマサコちゃんと尾野真千子が演じる弓子の兄妹愛、マサコちゃんと渡部篤郎が演じる橡脇の恋愛は事件の解決の糸口です。

また橡脇の支持者たちの行動も「反原発」へ向けられた強く純粋な気持ちといえます。

個々は罪のない潔白な感情であるにも関わらす、様々に絡まり合って悲劇的な殺人事件や暴力事件を生んでしまったのです。

そんな人々の思いが事件の真相と共に明かされた時、観客は感動という感情に包まれるのでしょう。

マサコちゃんの人を思いやる優しさ

この作品の中で、殺されたマサコちゃんは何の罪もない人物であり、理不尽な理由で殺されたのです。

しかも、マサコちゃんは殺されるべき人間ではなかったといえるでしょう。

自分が有名になったら、迷惑をかける人がいる

引用:探偵はBARにいる/配給会社:東映

劇中でマジックコンテストへの出場を薦められた際の、マサコちゃんの言葉です。

この「迷惑をかける人」は当初の段階では、元恋人の橡脇を指しています。

更に終盤では妹である弓子のことも指していたことが判明するのです。

自分が差別される側の人間だから、こんな自分と親しいと思われたら愛する人も非難を受ける…。

マサコちゃんのけなげな愛に、自分本位な理由で行動をしていた登場人物達が心を痛めたのではないでしょうか。

称讃されない愛

愛

更に劇中では、マサコちゃんが自分といることを見られてはまずいと、橡脇に帰るよう促すシーンがあります。

愛する人とは一緒にいたいはずです。

しかし、橡脇にとって自分の存在がマイナスになってしまうからと、直ぐに帰るように促したのです。

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