兄妹揃って純粋な音楽バカなのですが、その音楽バカ故にコユキと通じ合うことが出来たのです。
原作漫画ではこの後恋人になりコユキもどんどん男前のバンドマンとして垢抜けていきます。
素敵な妹がコユキを全面肯定してくれたことも大きな魅力となっているでしょう。
素晴らしい仲間たちと出会えた
そして四つ目が竜介を通して様々な仲間たちと出会い素敵な関係を築けたことではないでしょうか。
竜介のギターがあったことで斉藤先輩にギターの基礎を叩き込まれたことでギターのスキルを開花させます。
またバンド”ダイブリ”のファンであることからサクと出会い、ラッパーの恒美やベースの義行とも出会えました。
もし竜介との出会いがなければ音楽を通して出来た仲間たちとの出会いに恵まれることもなかったでしょう。
間接的な魅力ではありますが、凄い実力者には凄い仲間や優秀な人材がついてくるものです。
何よりもそうした「人材力」に長けていることこそコユキが竜介に魅了されていた一番の要因でしょう。
「BECK」とは何の名前か?
こうして竜介との出会いを通して生まれ変わったコユキは仲間たちと共に「BECK」というバンド名を結成します。
果たしてこの名前の由来は何なのでしょうか?あらすじを追いながら考察していきましょう。
竜介の飼い犬
名前の由来は意外とシンプルに竜介の飼い犬の名前から来ています。
なぜ愛犬の名前だったのかというと、恐らくコユキと竜介の出会いを作ってくれたからでしょう。
コユキと竜介の出会いがなければコユキの才能の開花は勿論理想のバンド結成も実現していません。
コユキにとってだけでなく竜介にとっても愛犬ベックを通しての出会いは奇跡の原点なのです。
そうした奇跡の原点を忘れないようにという意味を込めてこの名前をつけたのではないでしょうか。
アメリカのロック歌手
二つ目にあるのが伝説のロック歌手・ベックから取って付けたのではないでしょうか。
ベックといえばアメリカをはじめとする洋楽の歴史において欠かせない超重要人物です。
幼少の頃から多種多様な音楽を聴き、カシオ製の電卓で作曲をするなどといったこともしています。
つまりベックは少年期から非凡な音楽の才能の塊であり、竜介にとっては理想のアーティストでしょう。
そのような高みを目指したいという上昇志向が非常によく現われたグループ名です。
海外では違う名前
映画では描かれていませんが、原作漫画では海外だとMongolian Chop Squadという名義で活動しています。
理由は上記したようにアメリカにはロック歌手・ベックが実在しているので重複を避けるためです。
しかし、どちらにしても目指す頂は高く日本の枠に収まらない世界的バンドを目指していると分かるでしょう。
ですが上記したように、日本ではそのような目立つバンドは出る杭として打たれてしまいます。
業界で権力を握るプロデューサー・蘭が裏工作を仕掛けてフェスロックやCDデビューを妨害するのです。
ですがその志は裏の実力者レオン・サイクスの目に留まり、無事にBECKはバンドとして跳ね上がりました。
日本の環境が如何に彼らのポテンシャルを縛り付けていたかがここからも窺えるのではないでしょうか。
コユキの才能
理想のバンドを目指して出来たBECKですが、コユキも当然ながら非凡な才能の持ち主です。
果たしてそれが何なのかをネタバレ込みでじっくり考察していきましょう。
ボーカル
コユキの一番の才能は何よりもその卓越した天性の歌声でした。
聞き手を魅了させてしまう彼はいってしまえば「歌姫」というべき稀有な才能の持ち主でしょう。