出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07QB71992/?tag=cinema-notes-22
皆さんは宝くじの高額当選者、しかも億万長者になった人が年間で約400人以上もいることをご存知ですか?
あなたは宝くじで1億円以上を当てたことがあるでしょうか?もし、宝くじで億万長者になった人がこの映画を観たら何を思うでしょう。
また、億万長者を夢見て宝くじを購入している人は、この映画を観てどう感じたでしょうか。
監督 大友啓史 2018年10月19日に公開
脚本 渡部辰城、大友啓史
原作 川村元気出演者 佐藤健、高橋一生、黒木華、池田エライザ、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/億男
宝くじの高額当選者にだけ「その日から読む本」という、突然「億万長者」になった人への今後についてのアドバイス本が渡されます。
この作品は一般には出ていない冊子の「その日から読む本」を要約した映画といえるでしょう。
九十九が起業を決断した旅
モロッコ旅行が起業の原点
一男の大学時代の親友九十九が、なぜ大学の卒業を待たずに「バイカム」を起業させたのか、それは一男と出かけたモロッコ旅行にありました。
九十九は自分で貯めた「1億円」の使い方についてずっと模索し続け、その一端をモロッコの旅でみつけたのです。
モロッコの「バザール的交渉」
九十九が起業することは心の中で既に決まっていて、何をしたら「お金の価値」を感じることができるのを課題にしていました。
九十九が一男とモロッコ旅行をした中で得た「起業」のヒントは、バザールでのモノと人、人を介してできる親密さからです。
金銭の価値は人によって変わる。
自分が大切だと思っているモノに値段を付けて、それに見合った金額を払う。これってすごいことだ。
引用:億男/配給:東宝映画
モノの価値を自分で決め、その場の状況や交渉次第でモノの価値が変わり、それが即値段に反映しているというところに目を付けたのです。
それは一男がバザールで倒れ破損させた店の商品の弁償代の高さが、親友の命と比べたら安いという価値感と同じでした。
九十九の十八番、古典落語「芝浜」
モロッコの旅で九十九は十八番の「芝浜」を演じます。金銭の価値を考える九十九には「芝浜」に出てくる金銭感覚が大事だったのでしょう。
この「芝浜」はうだつの上がらない魚屋の勝五郎が酔って大金の入った財布を拾い有頂天になります。
拾得物の横領は死罪になるという時代に、それを心配した女房の気転で財布は番所に届け勝五郎には「夢」だと言う話です。
不努力で手にした「大金」は身を亡ぼしかねないという逸話の「芝浜」は、数年後の一男にあてはめたキーワードといえます。
九十九の「一万円札の価値」を考察
お金のトラブルというのは誰にでも起こりうることであり、一男も兄の借金の保証人となりその兄が蒸発したために肩代わりする羽目になります。