出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B000QTEBWS/?tag=cinema-notes-22

本作は『ホーム・アローン』シリーズの4作目として作られたテレビ映画で『ホーム・アローン2』の続編です。

正式な続編というわけではなく、マカリスター家などの基本設定以外は実質のオリジナルとなります。

監督はロッド・ダニエル、主演のケビンにはマイク・ワインバーグを据えての制作となりました。

現代らしい両親の離婚や新恋人のナタリー、ハイテク技術などの新要素も盛り込まれています。

クリスマスを舞台にマーブとベラが企む犯罪計画を阻止するケビンたちのドタバタコメディは目が離せません。

本稿ではケビンの言うことを誰も信じなかった理由をネタバレ込みで考察していきましょう。

またナタリーが過呼吸を発作することになった理由も合わせて見ていきます。

マカリスター家再生の物語

オンリーマイライフ ~崩壊家庭からの再生~ (ストーリーな女たち)

本作は『ホーム・アローン』『ホーム・アローン2』の基盤を継承しつつもそれら2作とは趣を異にしています。

それは本作が作品全体を通してマカリスター家再生の物語として描かれているということです。

1作目・2作目にはなかった要素であり、それ故にケビンのキャラ造形や行動目的も異なります。

初期二作品のケビンは機転や発想力こそ素晴らしいし家族想いであるものの基本が悪戯っ子でした。

一方本作のケビンは両親が離婚したこともあって親思いの優しい子として描かれています。

また、そうした家庭問題に絡めてか犯人であるマーブ達も家族に絡んだ設定となっているのです。

この設定の変更が及ぼした影響なども含めて本作の世界を考察していきましょう。

ケビンの言うことを誰も信じなかった理由

人を信じられない病 信頼障害としてのアディクション

ケビンは父のピーターを追って豪邸のナタリー家へ遊びに行き、温かく迎え入れて貰えます。

しかし、この後マーブとベラの夫婦が起こした事件の犯人だと疑われ聞き入れて貰えません。

ここではケビンの訴えを誰も信じなかった理由を考察していきましょう。

誰も現場を目にしていない

犯行現場 警視庁特命遊撃班 (祥伝社文庫)

まず大きな理由として挙げられるのはマーブ達の犯行現場にケビン以外誰も居合わせてないことです。

アリバイとは基本的に2人以上の証言がなければ成立せず、信じて貰えません。

最初にナタリー邸で起こした水浸し、そして2度目の豪邸でのパーティーもケビン以外見ていないのです。

しかもここでミスリードとしてケビンと視聴者の双方にプレスコットが泥棒の仲間だと疑わせています。

このようにやや複雑に情報が錯綜しているために、子供のケビンではそれを証明できないのです。

まず現場にきちんと居合わせていたか否かは非常に大事な要素でしょう。

防犯カメラに映っていなかった

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2つ目にケビンはナタリー邸の防犯カメラで犯行を確認しようとしてもその犯行現場だけデータがありません

その時だけ何故か防犯カメラの電源が切れており、映っていなかったのです。

この辺りは初期2作に比べると単なる犯人撃退だけではなく証拠探しという進化の跡が見受けられます。

本作は単なるパニックものではなく、テクニカルな知略も仕掛けられていることが窺えるでしょう。

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