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シリーズ4作目となるミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコルの監督はブラッド・バードです。
アニメ映画の監督だった彼にとって本作は初の実写版映画となりました。
トム・クルーズが演じるイーサン・ハントがロシアの刑務所に服役しているシーンから始まる本作。
新たな仲間がイーサンを脱獄させる冒頭シーンから最後まで息をつく間もないほど緊張感あふれる映画でしたね。
イーサがロシアにいた理由やラストで目線を合わせた女性の正体が誰なのかなどを考察していきます。
隠された意図や描かれていない設定なども深掘りしてみましょう。
イーサンはなぜロシアにいたのか
イーサンがロシアの刑務所に服役していたのは6人のセルビア人を暗殺したからです。
表向きの理由は妻を殺された報復としていますが、実は任務の一環だったことが最後に明かされています。
ロシアでのミッションとは
イーサンはヘンドリクスの一味がその刑務所にいるため情報収集にあたっていたのです。
ヘンドリクスとはストックホルム大学で物理学の教授をしていた元スウェーデン特殊部隊兵士であり『コバルト』の正体でした。
一緒に脱獄させたボグダンはイーサンに情報提供をするほど信頼を寄せていますから刑務所でのミッションは成功です。
ボグダンの従弟である武器商人も裏切ったような演出でしたがしっかり貢献していましたね。
刑務所にいたもう一つの理由を考察
前作のラストで仲良くハネムーンに出発したイーサン夫婦でしたが、今作までの間に別れています。
前作のミッション・インポッシブルⅢが2006年でしたから本作は約5年後の出来事という設定です。
その時点で服役してかなり経っていますからクロアチアでの事件は本作から1年くらい前の出来事でしょうか。
彼らの結婚生活は約4年ということになりますね。
彼女との別れを決意したイーサンにとって刑務所での情報収集任務は気持ちの整理をする時間だったのかもしれません。
全てを捨ててジュリアに会いに行こうとする自分を縛りつけつつ傷心を休めるにはぴったりの任務だと考えたのでしょう。
その根拠はイーサンへの脱獄の合図で使われたディーン・マーチンの『Ain’t That a Kick in the Head』。1960年の曲です。
曲名『頭をけ飛ばされた気分』で『早く起きろ』と伝え歌詞『Tell me Quick!』で『情報を受け取りに来た』と知らせているのでしょう。
ラストシーンで目線があった女性の正体は
仕事仲間らしき一団と船から下りてきた女性を見つめるイーサンの表情はとても柔らかく愛情深い眼差しでした。
その視線の先の女性こそジュリアです。ジュリアが死んではいなかったことの証明がなされた瞬間です。
お互いに今にも駆け寄って抱き合うほどの気持ちを持っていることがわかる素敵なシーン。
愛し合ったまま離れて暮らすことを選んだ二人に何があったのか少し深読みしてみましょう。
ジュリアはなぜイーサンと別れたのか
ミッションの最後でベンジーが不眠症気味だと打ち明けています。