それはイルサとシンジケートメンバーとの3人でデッドヒートを繰り広げていた場面です。
実際に走っていたから起こるリアルな動き
不可能なミッションに挑むイーサン・ハントの超人的な活躍が魅力の映画であるミッション・インポッシブル。
今回の目玉であるバイクシーンはトム・クルーズのみならずレベッカ・ファーガソンもスタントなしで撮影したそうです。
まさに女性版イーサン・ハントというところですが、かなりの訓練を積んでの撮影だったことでしょう。
この時イルサは完全防備でバイクを走らせていましたが、イーサンはノーヘルな上にレーシングスーツも来ていません。
見事なリーンイン走法を披露したトム・クルーズが、バイクにぶら下がるように曲がるシーンで一瞬膝をあげました。
おそらく高速過ぎて膝が路面に触れてしまったのでしょう。
あの速度で普通のジーパンですからモノの数秒で膝の骨が削れてしまいます。
一瞬だけ路面に触れ、熱いと感じたとっさの動きだったのでしょう。
まさにノースタントだからこそのリアルなカットです。
高級バイクが次々にクラッシュする爽快感
IMFメンバーのドライビングテクニックも然ることながら、シンジケートメンバーの技術もすさまじいですね。
スパイ組織に属するためには絶対的に必要な技術なのでしょう。
バイクでの追跡シーンではヘルメットにつけられた映像がところどころで盛り込まれていました。
まるで自分が運転しているかのようでバイクを傾けて曲がる場面では思わず体を傾けてしまった人もいることでしょう。
本作で使用されたBMWのバイクは300万円近くで売買される高級車種です。
それがどんどんクラッシュしていくシーンは驚きを越えて爽快感さえありました。
車にせよバイクにせよいとも簡単に壊していくところなど、さすがハリウッド映画というところでしょうか。
イーサンが転倒した理由
イルサを追い詰めたイーサンでしたが、もう少しのところでイルサの罠にはまりました。
イルサは相当バイクテクニックに自信があった様子ですがさすがのイーサンにはかなわないと判断したのです。
イーサンがむやみに殺しはしないということを理解していたのでイルサは体を張る選択をします。
万が一轢かれたとしても『それならそれでよい』と考えたのでしょう。
それほどにイルサは追い詰められていました。
イルサを追い詰めていたのはイーサンではなく身内のMI6だというところに悲しみがあります。
失敗より死を選ぶほどの覚悟が必要な世界なのでしょう。
CIA長官はなぜシンジケートを架空と断定したのか
ジェレミー・レナ―扮するウィリアム・ブラントが今回は重要な役割を果たしています。
まるでCIAに忠誠を尽くしているかの如く振舞いつつIMFメンバーとして最後まで仲間を信じていましたね。
敵視していたCIA長官を上手く利用しつつその立場やメンツも守るところなど思わずニヤッとしてしまいます。
しかしなぜアラン・ハンリーCIA長官はそこまでIMFを目の敵にしていたのでしょうか。
本当にシンジケートの存在を知らなかったのか
ハンリー長官はシンジケートというローグ・ネイションを認識していたと思われるシーンがいくつかありましたね。
知っていたからこそ頑なに否定していたのではないでしょうか。
組織としては結果を求めます。