そのため本作ではなんと私服のまま敵から追いかけられ、ヒロインのメラ(アンバー・ハード)と2人で街中や路上で散々逃げ回りバトルしていました。
最後の最後、アトランティスの力が宿る伝説の武器「三又の槍」を手にして覚醒する一番のクライマックス場面。
原作のイメージに近くリニューアルしたコスチュームに「変身して」アクアマンとして最高に格好良く登場しました。これはジェームス・ワン監督の手腕が見事発揮された最高の一例といえます。
原作のイメージと正反対の主役のキャラ
アクアマン自身の過激なイメチェン
アクアマンの原作からは全く想定外の、売れないヘビーメタルバンドのボーカルのような、長髪で髭面のワイルドで、マッチョでタフなイメージのキャラとして描かれています。
肝心のストーリーはシンプルで、人間の灯台守の男(テムエラ・モリソン)と、海底王国のアトランティスの女王(ニコール・キッドマン)を両親に持つアーサー(ジェイソン・モモア)が、アトランティスで起こりつつあった陰謀を阻止すべく人間と海底人を結ぶ架け橋として、戦いに出向き対決する、という内容です。
映画へのオマージュとキャスティングの妙
「ストーリー展開の絶妙なスパイスとなる配役
ベテランのウィリアム・デフォーやドルフ・ラングレン、ニコール・キッドマンを気の利いた場面で効果的に登場させるキャスティングの妙も見事。
オーディエンスは飽きるどころか時間の観念を忘れるほどグイグイとアクアマンのストーリーに引きずり込まれていくのです。
「こんな映画、観たことない!」
ジェームス・ワン監督の見事な手腕により、さながら「スター・ウォーズ」のバトルシーンが海中で展開されるような、観る者の予想を、良い意味で裏切る一大スペクタクルが展開されていきます。
ジェームスの過去作「ワイルド・スピード」ばりの激しい爆破シーンや強烈なアクションシーンは勿論、あらゆるヒット作や過去の名作のパロディやオマージュを観ているかのようにスピーディーに展開されていきます。
セリフより饒舌にストーリーを語るエディット
逃亡途中のアクアマンとメラが、二手に分かれて敵と対決するシーンでも『観客が何を、どう観たいか?』、『今、この場面で何が起こっているのか?』を観客目線のカメラワークとカット割りで完璧に伝え切っています。
観返す度に、新たなトリビアが次々と出てきそうですね。
スタッフにも感心される映像の質の高さ
公式トレイラーで、スタッフの1人は「監督のビジョンを具現化する技術や特殊効果に今でも度肝を抜かれている。」と発言しています。
ジェイソン・モモアやアンバー・ハードをはじめ、出演者も口々に「今まで、こんな映画観たことない。」と、正に絶賛の嵐。
キャストとスタッフが「監督がスペシャルだから、普通じゃダメ、世界で最高に面白い映画を創りたい」と一丸となり、自らのポテンシャルを全て発揮して撮影に臨んでいた様子が伝わってきます。
ジェームス・ワン監督の経験、全部入り!
自身の監督経験を、フル稼動して完成した力作
監督であるジェームス・ワンは、元々スリラーやホラー映画の制作からキャリアをスタートさせました。