本作はファミリー映画という括りになるのですが、制作会社のスティーブン・スピルバーグは“怖く作ってほしい”とロス監督に依頼するのです。
そして、その怪しい雰囲気を出すために登場した怪しい人形達の一部は、スピルバーグの所有物でもあります。
アインシュタインの宇宙と時空
本作にはアインシュタインの生涯の研究テーマである、光と時間の関係や宇宙の法則についてちりばめられています。
この物語にはアインシュタインの論理がアイデアになっていて、映画で具現化しているのではないでしょうか?
アインシュタインの苦しみ
アインシュタインはドイツを亡命しアメリカへ渡り、のちに原子力爆弾となりうる研究内容の手紙に署名をしてしまいます。
それはまるでアイザックがドイツの黒い森で、悪魔アザゼルと契約した話と類似してはいないでしょうか。
また、アイザックが戦争での辛い経験を記憶から消し去りたいと願い、時の始まりに戻す時計の設計図がひらめいた心理も似ています。
ただし向かう発想は違います。アインシュタインは自分の研究が戦争利用されたことを嘆き、懺悔の日々を過ごし平和運動に尽力するのです。
人生についての名言
本作のプロローグで「人生とは自転車のようなものだ。倒れないには走らなければならない。」というアインシュタインの名言が出ます。
例えば苦しいことがあったとしても時間は誰かによって戻されるものでも、止められるものでもありません。
ですから、人生の中で苦しいことがあっても、くじけることがないように努力をし続けることが大事だと言っているのです。
失った家族の愛がテーマの作品
ルイスとジョナサン、ツィマーマン夫人の3人には大切な家族の思い出があり、それぞれが失った苦しみを体験しています。
しかし、アイザックは孤児ではありましたが、家族との思い出の記憶はないのでしょう。他の3人とは違い屈折した考え方です。
そしてセリーナもアイザックと同じ境遇だとすれば、誰もいないアイザックとの二人だけの世界を望み惹かれあったのだと考えられるでしょう。
人生を生きていくには良い友達が一人いれば十分
引用:ルイスと不思議の時計/配給:配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
この作品は人生には苦しい試練の時に助けあえる仲間と、喜びを分かち合えるパートナーが必要であると教えてくれました。