これでライバル会社に持って行かれ機会損失を責められた挙句彼は辞めていきます。

そんなリスクを犯してまでスクープに待ったをかけた意味は何だったのでしょうか?

裏付けが取れていない

辞職した理由の項目でも述べたように、悠木が大切にしていたのは真実の追究です。

旨味がある大スクープであればあるほど慎重な判断が必要となります。

その裏付けが十分取れていないまま行こうとする会社の方針の危うさを示しているのです。

その間違ったイケイケドンドンの姿勢が後に弊害を生むことも考えていたのでしょう。

そんな悠木の慎重すぎる程に慎重な冷静沈着さが見て取れます。

遺族への奉仕

2つ目に悠木の中にあったのが事故で悲しい思いをなさっている遺族への奉仕です。

彼が新聞記者として真実の追究をモットーにしていたのも国民を1番に思っているからでした。

特に大規模な飛行機墜落事故となれば真相の追究はより慎重かつ繊細に行わないといけません。

そう、新聞記者が本当に大事にすべきは自分たちの利益ではなくあくまでも読者です。

それが現場を見て痛いほど分かっていたことがこの待ったという決断に見て取れます。

目先ではなく長期的なリターン

イノベーションの長期メカニズム: 逆浸透膜の技術開発史

そんな悠木が見ていたものは目先ではなく長期的なリターンではないでしょうか。

確かに新聞記者にとってネタの鮮度やスピードは大事にすべきことです。

でもそれ以上に大切な物が読者の気持ちを考えた長期的なリターンでしょう。

お金や自分の利益しか考えない人は例外なく切れていってしまいます。

そんな彼の仕事人としての判断力・決断力がこのシーンに見て取れるのです。

興奮状態の時こそ冷静に

興奮

こうして見ていくと、タイトルの「クライマーズ・ハイ」が何を指すのかもうお分かりでしょう。

そう、北関東新聞社の社員達が真実を追究していく内に興奮状態になることを意味するのです。

実際に終盤になるにつれて社内はどんどん興奮状態になり、特ダネのことしか考えなくなります。

こうなると最後に待ち受けているのは強烈なしっぺ返しであり、ダメージも大きくなるのです。

人間上手く行っている時は足下が疎かになる傾向にあり、物事を客観視する余裕を失います。

そんな中で悠木だけが遊軍記者でありながら誰よりも冷静に社内のリスクを考慮していたのです。

興奮状態の時こそ冷静さを失ってはならないと悠木は伝えてくれたのではないでしょうか。

真実という価値を提供する

MIND OVER MONEY―――193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実

いかがでしたでしょうか?

本作は北関東新聞社の人間ドラマを通して報道とは何か?を受け手に伝えてくれています。

それは読者に真実という名の価値を提供することではないでしょうか。

確かに目先の利益だけを求めるならば売れるネタを書いて提供することは簡単です。

しかし、その為に真実をねじ曲げるのであればそれは読者を裏切る行為に他なりません。

悠木は社内外の軋轢を通して記者が何をしなければならないかを背中で伝えてくれました。

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