残虐行為やアンディの後ろ向きな発言の積み重ねから、チャッキーは学習した悪意を実行に移してしまったのです。
インプットされていたバディシステム
自動で学習するAIプログラムと共に、バディ人形には最初から搭載されている機能がありました。
登録者をバディ(親友)として認識すること、バディは特別だということ。
繰り返しチャッキーが口ずさむバディの歌もまたAIチップに記録されていたものです。
制御の外されたチャッキーは、「バディ」という基盤を中心に思考していました。
だからこそチャッキーはアンディの周囲の人間を殺害し、アンディと2人で生きるという目的のために行動したのです。
AIの中に芽生えた自我
壊れたAIはいつしか、アンディに対する執着を見せ始めます。
元々はインプットした人間をサポートするために存在するバディ人形も、壊れたAIによってそのタガが外れたのでしょう。
アンディを自分の唯一のバディと認識したチャッキーは、2人の友情を害するものを全て排除するために行動します。
アンディを親友と呼んだドリーンを殺したのは、親友の座を取られないため。
母親を殺そうとしたのは、アンディからチャッキーを遠ざけた母親を敵と認識したからなのでしょう。
設定が外れたことで生まれた感情は確実にチャッキーの悪意を増長させていきました。
人であれ、人形であれ、嫉妬という感情は全ての負のエネルギーを増加させる力を持っていのかもしれません。
バディ人形の目が赤くなる意味は
チャッキーの青い瞳が赤に染まる時、それはAIの不備が発生したときです。
安全システムが働いていないチャッキーの行動は、いわばバグ。
悪意のある言動や行動をとる時チャッキーの目は赤く光るのです。
明確な悪意の表れ
目を赤く光らせたチャッキーの表情は明らかに悪意を帯びており、お世辞にも可愛いとはいえません。
大人ですら一歩引いてしまうような表情はまさに悪意の表れともいえるでしょう。
チャッキーの目が赤く光る頻度は、チャッキーが悪いことを覚えていくほど増えていきます。
母親の恋人であったショーンの殺害時はつねに真っ赤に染まり、明らかな恐怖を感じさせました。
ホラー映画としての演出
赤という色は血をイメージさせ、ホラー映画の中においては狂気的なイメージを強めます。
良心や道徳心の存在しないチャッキーの行動はまさに狂気そのもの。
赤い目を光らせながら殺戮を繰り返すシーンに、観る者はみな恐怖を覚えたことでしょう。
アンディに対して青い瞳を向けているチャッキーは、ナイフを手にしながらも猟奇的な行動はとりません。
目の色の変化によりチャッキーの行動が決まるあたりには、恐怖と友情の明確な線引きがされていたのです。
リメイクとリブート作品の違いは
「チャイルド・プレイ」は、恐怖の殺人人形シリーズとして1988年から2017年の間に7本の映画を送り出してきました。