出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/4622078767/?tag=cinema-notes-22

【21世紀の資本】はフランスの経済学者であるトマ・ピケティによる同名のノンフクション著書を映画化したものです。

現代の格差社会の真相を暴く彼の著書は世界的なベストセラーとなりました。

映画では歴史的な事件や人物をドキュメンタリー風にテンポよく物語っています。

大部の彼の著作を読まなくても、そのエッセンスが理解できるように構成されており、まさに目からうろこの傑作です。

今回は映画【21世紀の資本】が描く資本主義の正体や現代社会を覆う格差はどのようにして生まれるのかなど、トマ・ピケティの主張を詳細に解説します。

18世紀フランスと現代の共通点

フランス革命 ピケティは18世紀フランスと現代には共通点があるとします。その共通点はどちらも格差社会だったということです。

もちろん18世紀フランスと現代では全体の生活水準や格差の質も異なります。

しかしながらピケティにいわせれば、現代は限りなく18世紀のフランスに近づいているのです。

18世紀はどのような時代だったか

では18世紀のフランスはどのような社会だったのでしょうか。18世紀といえば思い浮かぶのは市民革命と産業革命です。

フランス革命では自由・平等・博愛が謳われ、特権階級であった貴族達に代わって市民階級が台頭しました。

それまで不動産を中心とした富や権益の大半が少数の貴族達に握られており、一般市民との経済・生活格差は歴然としていたのです。

市民革命と産業革命によってこれらの不平等は解消されるとの期待もありましたが、実態は特権階級が貴族から富裕市民に移ったに過ぎません。

資本を持つ富裕層がますますその富を豊かにし、持たざる一般の市民は相変わらず搾取され続けたのです。

二つの世界大戦と高度経済成長

世界大戦 持てる資本家が富を増大させ、持たざる労働者がいくら頑張っても豊かになれない現実には理論と理由があるとピケティはいいます。

彼にいわせれば、資本による利益の生産性は労働によるそれより大きいのです。

彼は過去300年にわたる歴史の考察と膨大なビッグデータでそれを証明しました。

しかしこの原理が通用しない例外的な時代がありました。それが二つの世界大戦と高度経済成長です。

二つの世界大戦では膨大な戦費の調達の必要性から富裕層の富が国家に吸収され、富の偏在は是正されました。

また高度経済成長期には労働生産性が飛躍的に高まり、一時資本より労働による経済成長の方がより効率的に富を生み出したのです。

共通するのは格差社会

お金 しかしながら二つの世界大戦と高度経済成長は例外的な時代でした。

18世紀フランスと現代だけでなく、人類の歴史の大半の時代では資本の運用の方が労働による経済成長より効率的な富の生産システムだったのです。

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