告白の真意については、映画の最後において、大学生の鹿野が八千代に振られた撫子と出会ったシーンにあります。

撫子は自分のことを好きにならない八千代が好きと話していました。

ここから、撫子はそれまで自分に振り向かない異性に出会っていなかったと考えられます。

そのため、自分の告白を唯一断ったイレギュラーな人物といえる八千代を振り向かせてみたかったのでしょう。

最初は興味本位での「好意」でしたが、八千代の人間性に触れることで、心の底から「好き」と思うようになります。

つまり、撫子が告白を続けるのには撫子が持つ好意の変化を表現するために用いられた表現といえるでしょう。

サイコキラーの正体とは?

映画において、動画でのみ登場していたサイコキラー。

終盤では、鹿野に対する好意が固まり始めていた小坂を殺害しています。

突然登場し、作品の主人公ともいえる小坂を殺害したこのサイコキラーの正体はさまざまな考察がされています。

ここでは、映画に登場したサイコキラーの正体について考察していきましょう。

小坂のもう1つの可能性

分かれ道

サイコキラーは小坂を殺害した際に「これで愛する人を殺せる」と呟いていました。

また、殺害した小坂を「練習台」と呼んでいることから、サイコキラーには殺害したい人間がいることがわかります。

ここから考えると、サイコキラーは小坂が行き着くもう1つの可能性を表現した存在といえるでしょう。

小坂は作中において度々、鹿野に対して「殺すぞ」と言っていますが、本心は鹿野が生きることを望んでいます。

しかし「殺すぞ」という言葉を現実にした場合、サイコキラーのような結末に行き着く可能性はあったはずです。

また、自分が愛した鹿野が確実に死ねるように殺害の練習をしていたかもしれません。

サイコキラーは小坂を、サイコキラーの「愛する人」は鹿野という、2人のもう1つの未来の姿を表したものといえます。

自分の境遇に不満がある人物

不満を持つ男性

またサイコキラーは、小坂を殺害した理由として「小坂が恋をしていたから」と話しています。

しかし「誰でもよかったではつまらない」という台詞から、殺害した理由も表向きのものであると考えられるのです。

そのため、サイコキラーは小坂をはじめとした「幸せな誰か」に対し、漠然とした嫉妬を持っていた人物といえます。

自分の境遇に不満を持っている人物であるからこそ、小坂のように青春を謳歌している人間が憎らしかったのでしょう。

3つのペアの関係性に隠されたメッセージとは?

作中では主に「小坂と鹿野」「地味子ときゃぴ子」「八千代と撫子」という3つのペアの視点が描かれています。

これらのペアは時系列や関係性だけでなく、それぞれのペアの在り方に隠されたメッセージも異なっているのです。

ここでは、作品に登場した3つのペアの関係性に隠されたメッセージについて考察していきます。

誰かが側にいることの大切さ

仲の良いカップル

小坂と鹿野は「死ぬ」「殺す」という愛情表現の方法で絆を育んでいたペアです。

一見歪んでいるようにみえますが、互いに言葉の奥に潜む「生きてほしい」「好き」という言葉を理解し合っています。

その理由として、学校の屋上で飛び降り自殺を図ろうとした鹿野を小坂が身体をはって止めたことにあるのです。

本当に死んでほしいと思っている・無関心な相手であれば、自分の身体をはってまで鹿野を止めようとしません。

その典型的な例として、作品に登場した教師やクラスメイトの態度が挙げられます。

鹿野の担任である男性教師は、職員室に鹿野を呼び出して「リストカットはよくないと思う」と諭していました。

またクラスメイトについては、リストカットをする鹿野に対し「キモイ」「変人」と言って毛嫌いしています。

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