もちろんグレードのコミュニティ攪乱という目的もあって、トーマスを送り込んだ連中は一石二鳥を狙ったのではないでしょうか。
テレサが送り込まれたわけ
テレサは最後のメンバーとして送り込まれました。
もし彼女が最後のメンバーだとしたら、これまでメンバーとともにおくられてきた生活物資も届きません。
こうなるとグレードの連中は巨大迷路に挑戦して脱出を図るしか道はなくなります。
正に彼らを送り込んだ連中の思うつぼです。テレサはトーマスで攪乱したグレードをさらに極限状態に追い込むダメ押しのコマでした。
でもなぜテレサだったのでしょう。別の誰かでもよかったはずです。
テレサの記憶は一応消されていますが、ウィケッド側の人間であることは間違いないでしょう。
トーマスを監視するためにウィケッド側の人間を一人少年たちの中に紛れ込ます必要があったのかも知れません。
そういえば、テレサはラボでトーマスがエヴァのビデオのスイッチを押すのをジッと見ていました。
ウィケッドは正しいのか
ウィケッド正しいのでしょうか。いい方を変えるとエヴァたちの計画に正義はあるのでしょうか。
そもそもエヴァたちの計画の全貌が必ずしも明らかになっていません。
「グレードの実験は成功だった」「少年たちは重要だ」「全ては変わる」といったエヴァたちの発言から何が読み取れるのでしょうか。
ウィケッドとは
物語では冒頭からWCKDの文字が様々なところに印字されているのが見て取れます。
WCKDはウィケッドのことだと考えて間違いないでしょう。
ウィケッドはあれだけの施設を設置し運営するのですから、相当な資金力・組織力があるはずです。
太陽のフレアに焼かれた地球を統治する組織全体か若しくはその中の重要な機関だと思われます。
ウィケッドの最終的な目的は人類の生存であるはずです。
そのためにはなんとしてもフレアウイルスに勝てる特効薬なりワクチンを手に入れる必要があります。
迷路は何のために作られたのか
あの巨大迷路は明らかに少年たちを極限状態に追い込むための仕掛けなのです。
少年たちが知力と体力を駆使して、命がけで脱出を図ることで少年たちの脳に何らかの変化を見いだそうとする壮大な実験施設と思われます。
最低限の生活物資は届けられるようですが、それにしても少年たちを人体実験のように扱うのは言語道断です。
実際多くの少年たちが迷路で命を落としているのです。壁に掘られた人名が二重線で消されていることからそれがわかります。
エヴァたちウィケッドの主張は「人類全体を救うためには一部の犠牲は仕方がない」ということなのでしょう。
これには、当然反対勢力があってもおかしくありません。
ラボを攻撃したのは誰
このように考えれば、グレードを管理・運営するウィケッドのラボが誰に襲撃されたのかわかりやすくなります。
おそらくグレードのような実験施設は世界中にいくつもあるのです。
ウィケッドの対抗勢力はそれを突き止め、破壊し続けているのではないでしょうか。
ヘリから見た施設には「SITE A」とあります。AがあるのであればB、Cがあってもおかしくありません。