『華氏451度』には本を燃やす内容が描かれており、『華氏451度』の主役であるジュリー・クリスティも、本作ラストで書店を燃やします。

作品につながりを持たせるための演出が、ラストシーンには込められているのでした。

『華氏451度』とのつながり

『マイ・ブックショップ』と『華氏451度』の関連は、切っても切り離せません。

『マイ・ブックショップ』では、フローレンスとブランディッシュの架け橋として重要な役割を持つ『華氏451度』。

『華氏451度』の内容が、クリスティーンの放火に大いに関わっています。

華氏451度は摂氏233度(℃)

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

華氏451度は摂氏に直すと233度です。この温度が示すものは、紙が自然発火する温度になります。

本のタイトルからも、華氏451度がクリスティーンが行う「書店の放火」が無関係なわけありません。

クリスティーンが書店を燃やすのは、本作の中で重要な役割を果たしてきた本のタイトルと関係しあった結果なのです。

本が禁止される世界

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『華氏451度』は、本を所持することが禁止されており、所持が見つかれば逮捕され、本は燃やされる世界を描いた作品です。

結局本のラストでは、このような世界に疑問を持つ主人公が「本の人々」が住む森に逃げ込みます。

この「本が燃える」「ラストは本好きの世界へ」という流れは、まさにクリスティーンが「書店を燃やす」「書店の経営者」と流れが同じ。

つまりクリスティーンがオールドハウスに火を放つのは、本好きの世界に入り込むためのひと段落前の行動というわけです。

町の有権者は独占欲がお高い

ガマート夫人は、町の一角の小さな書店にこだわり続けます。

有力者から見れば、小さな一角の土地なのになぜあそこまで執着したのでしょうか。それには、ガマート夫人の独占欲が関わります。

書店よりも良いもの

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ガマート夫人は、フローレンスに対して書店を文化センターにすることを提案しますが、フローレンスに断られます。

この断られたことが、ガマート夫人は気に食わないのです。

本来ならば次の土地を探すところですが、ガマート夫人は有力者としての独占欲が働き、言うとおりにならないフローレンスに執着します。

これが、ラストまでガマート夫人が書店を諦めなかった理由です。

ガマート夫人は、書店にこだわったというよりは、フローレンスを屈服させるため嫌がらせを続けるのでした。

滅ぼす者と滅ぼされる者

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映画途中のナレーションに、フローレンスとガマート夫人の立場を表す一言がありました。

世の中には滅ぼす者と滅ばされる者がいる

引用:マイ・ブックショップ/配給会社:ココロヲ・動かす・映画社

滅ぼす者とはガマート夫人のことを指し、映画内では独占欲や支配欲をむき出しにします。

つまりガマート夫人は、感情的にオールドハウスを奪いたがっている「滅ぼす者」なのです。

フローレンスは夫を戦争に「奪われて」います。この映画内では常にそちらの側で描きだすため、ガマート夫人と対比させているのです。

滅ぼす者の代表格として描かれた結果、ガマート夫人はオールドハウスに執着するキャラクターとして確立しています。

人気が疎ましい

嫉妬をとめられない人 (小学館新書)

フローレンスの周りには、心を開かなかったブランディッシュや堅物のクリスティーン、さらには地元の漁師なども協力をします。

独占欲の強いガマート夫人は、人々に対する独占欲も強く、そのためにフローレンスに対して疎ましさを感じたのです。

ただ疎ましく思うだけならまだしも、ガマート夫人には町の有力者としての力があります。

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