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今でも語り継がれる『時計仕掛けのオレンジ』の監督である、スタンリー・キューブリックが監督・脚本を担当し、1968年にアメリカで公開された『2001年宇宙の旅』。

1960年代とは思えないほどの美術的センスでも話題となりました。そんなセンスある映画である一方で、「内容が良くわからない」という声を多く耳にします。

難解な部分を詳しく見ていき、紐解いて考えてみましょう。

作品の背景を知ると物語に入り込みやすい!

小説版の作者アーサー・C・クラークとのアイデアの出し合いだった

前哨 (ハヤカワ文庫 SF (607))
キューブリックが宇宙の異性人とのファーストコンタクトを描く映画を作ろうと決めたときに、すでに宇宙と人類のファーストコンタクトを描いている『前哨』を発表していたアーサー・C・クラークへと依頼を出しています。

この作品で、すでにモノリスについての記載を行っており、それを読んだキューブリックから一緒に制作をする話があがりました。

キューブリックとクラークがお互いにアイデアを出し合い、先にクラークがこの作品の小説版を執筆し、それを元にキューブリックが脚本を仕上げたそうです。

撮影技術をとっても音楽をとっても一級品!

「2001年宇宙の旅」オリジナル・サウンドトラック

キューブリックはカメラマン出身で、撮影技術に長けていましたが、この映画の撮影時に「フロントプロジェクション」や「スリットスキャン」といった新たな撮影方法を考案しています。

こういった技法が後の映画界に大きな影響を与えていることは言うまでもありません。

小物ひとつから大きな映像の見せ方ひとつを取っても、とても1960年代の映画とは思えないほどの新しさを感じさせるのもキューブリック監督の持つ大きな特徴です。

また、音楽については、いままでSF映画は未来をイメージした電子音を使用することが多かった中で、この作品では全編に渡り、広くクラシック音楽を採用しています。

緊張感を現すシーンでは、度々呼吸音だけを流していたり、会話シーンがないところでも観ている人を魅了してしまう表現をうまく行っています。

謎の存在『モノリス』について考える

人類の進化に関する人工的な黒石板の正体とは

猿人、原人、旧人、新人、現代人初めてモノリスが姿を現したのは、400万年前の人類がまだ猿人であった頃ですが、突如現れたモノリスという存在に猿人たちは大きく困惑し騒ぎ立てます。

しかし、モノリスに触れた後に動物の骨を『道具』として使用するという知恵をつけ、動物を道具を使って殺して食料を自ら捕獲する術を知ることとなります。

また、水場の使用で今までは威嚇行為で揉めていた他の派閥のひとりを殴り殺すことで、相手側にも道具を使用するということを見せ、その後ヒトへと進化する過程に大きく影響を与えています。

3度登場する『モノリス』

2010年宇宙の旅〔新版〕

1度目は上記にもある400万年前、人類の進化に影響を与えた猿人の元で、2度目は月の表面に、誰かの手によって人工的に埋められたとされるものでした。

近くまで寄って手に触れることも出来ましたが、撮影をしようとした瞬間に太陽の光を浴びたモノリスは人々に大きな耳鳴りという形で信号を出し、人々はモノリスから離れることとなります。

埋められたモノリスは人が発見し、太陽の目を浴びることで次のモノリスへと繋がる道筋を表しています。このモノリスの存在は世界の中でも一部の人のみぞ知る極秘の存在として扱われました。

そして、月で発見されたモノリスから強烈な信号を出されていた木星にて3度目のモノリスと出会うこととなります。

人類の進化や様々な技術が発展していく過程やその先にモノリスが現れていることが考えられます。

『モノリス』の存在は映画の外にまで影響を与えた?

プレゼンス(紙ジャケット)

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