刑務所の代表戦で倒れた彼が病院に運ばれたことを知り、イギリスから父がやってきたのではないでしょうか。
病院に行ってもビリーはおらず、関係者から話を聞いて彼の服役がバレたという意味が込められているのではないでしょうか。
手紙を出して連絡の無い彼の状況を調べた
ビリーが旧正月のムエタイ試合に出た後、刑務官から父の手紙を受け取ります。
内容は作中で語られていませんが、近況連絡が欲しい旨の内容だったのではないでしょうか。
彼は手紙の返事を書かずにムエタイの練習に勤しんでいたため、父はビリーのことを調べたのではないかと考えられます。
結果、物語最後の面会につながるのではないでしょうか。
作品は何を訴えているのか
薬物依存のボクサーがムエタイを通して人生再起を懸けた『暁に祈れ』は、視聴者たちに何を訴えようとしているのでしょうか。
考えられる要素は2点です。
刑務所暮らしの実態
本作は刑務所に収容されるところから始まり、刑務所で終わります。
ムエタイ以外は刑務所でのリアルな日常が描かれており、内容も軽いものではありません。
リンチや殺人、刑務官への賄賂や隠れてタバコを吸う、禁止されているはずのタトゥーが平然とやられていたりと無秩序な空間です。
監房内でのそんな様子は日常茶飯事なのか目にもくれず、生き地獄を見ている気分を味わうでしょう。
薬物依存の怖さ
主人公のビリーは、麻薬使用による薬物依存と戦っている状態にありました。
幻覚を見るような場面は見受けられなかったですが、麻薬を欲しがっている場面がちらほら見受けられます。
麻薬のために別の宗教徒を意図せず半殺しにしたりする場面が、薬物依存の怖さを訴えているのではないのでしょうか。
まとめ
刑務所で薬物依存と戦うビリーの人生再起を描いた『暁に祈れ』。
この映画は主人公のビリーがタイの刑務所に収容されたこともあってか、字幕版ではタイ語の音声が字幕化されていません。
ビリー自身はタイ語が分からなく、彼の見た風景や聞いた内容を視聴者に訴える意図でタイ語は字幕化されていないと考えられます。
この作品は、人生のドン底に落とされた元ボクサーの人生再起劇を描いた作品といえるでしょう。