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タロン・エガートンが伝説上の人物ロビン・ロクスリーを演じ、ジェイミー・フォックスが相棒のジョンを演じた『フッド:ザ・ビギニング』。

ベン・メンデルソーン演じるノッティンガム州長官や政府の腐敗度は、市民やロビン(ロビン・フッド)の手により浄化されました。

映画で気になる点は、ロビンが政府から盗んだ金を領主ペンブローク卿に献上したことです。

なぜ領主、つまり敵方に、敵方から盗んだ金を献上したのでしょうか。ロビンの行動に疑問が起こります。

そして映画ラストでは、ジェイミー・ドーナン演じるウィルが、荒廃した街に残り市民を指揮していました。

街に残るウィルは、一体どんな心境で街に残る決意をしたのでしょう。今回はこの2点について考察します。

信頼させ裏切る

ロビンは、領主に政府から盗んだ金を献上します。一見、理にかなわないその行動も、ロビンにとっては意味のある正義の行動でした。

領主らは、当然ロビンの事を信用します。その信用こそ、ロビンの今後の行動計画の一つなのでした。

領主・枢機卿ら権力者の欲

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『フッド:ザ・ビギニング』は、中世イングランドの民間伝承の物語が原作となっています。

ちょうどこのころ、ヨーロッパは国王とキリスト教皇の権力が、互いに権力を握りあいながら、時代が交錯する時代でした。

この物語を背景とする以上、本作における領主や枢機卿といった、地域権力者や聖教者は「金持ち」に当たります。

そしてこの金持ちたちは、自らの私腹を肥やすために精一杯です。ロビンはその欲望を刺激し、自分を信頼させるのでした。

信頼させることで、今後権力者たちの持つ「権力」や「情報」が手に入るからです。

重要な会議へ出席

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領主に金を献上したことをきっかけに、ロビンは州長官から一目置かれる存在となりました。

こうして信頼させたため、枢機卿や州長官らが出席する重要な会議に出席でき、アラブへの金の流出と国王転覆計画が分かるのです。

「敵を倒すのであれば、敵を知る」。まさにロビンは、敵を知るために敵に自分を信頼させたのです。

その敵が最も、信頼を置いているのが「金」。ならばと、敵が持っている汚れた金を敵に献上し、信頼と情報を勝ち取るのでした。

州長官や領主にとっては衝撃

ロビン=フッドの冒険

裏切りは、信頼を置かせれば置かせるほど相手に衝撃を与えます。

普段、人々を裏切り、己の欲望のまま税金を集める支配層は、裏切られることの辛さを知りません。

だからこそロビンは、金を献上して信頼を勝ち取るのです。信頼を大きくさせておいて、最後に裏切りの衝撃を与える。

ちょうど市民の前で頭巾を脱いだシーンが、その場面に当たります。

州長官や領主、枢機卿にとっては、非常に大きな衝撃を受ける場面だったことは間違いありません。

裏切りを演出する意味

ロビン自身は、ジョンに鍛えた貰った弓の腕があり、わざわざ金を献上して裏切りを演出せずとも、武力に訴える力はありました。

しかし、ロビン自身がそれだけでは腹の虫がおさまらなかったのです。

奪われてきた恨み

ロビン・フッド―中世のアウトロー

ロビン自身も、国や社会にさまざまなものを奪われてきました。

  • 財産や家、領地
  • 自分自身の存在(死んだことにされていた)
  • 良心(無抵抗の人間も殺す十字軍)
  • 妻(ウィルに奪われる)

すべての元凶は、州長官によって自分が勝手に「殺された」ことにされていたから。

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