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『エクストリーム・ジョブ』は2019年に韓国で公開された映画です。
韓国での観客動員数は2019年時点では歴代2位で、1626万人越えを記録しております。
主人公は麻薬捜査班の班長を務めるコ・サンギで、とある犯罪組織を捜査することが物語の始まりです。
最初は犯罪組織のアジト近くにあるチキン屋に潜伏して捜査しますが、潜伏先のチキン屋は経営不振の影響で使えなくなってしまいます。
麻薬捜査班の面々は捜査のために店を買い取り、怪しまれないようにチキン屋を営業していくというのが物語の流れです。
こちらでは張り込みにチキン屋を開業した理由、物語内で見られる社会風刺を主に考察していきます。
なぜ張り込みにチキン屋を開業したのか
麻薬捜査班の面々は、物語の序盤からチキン屋を開業していくことになります。
開業するならば幅広い選択肢があるはずですが、彼らはなぜチキン屋を選んだのでしょうか。考えられる要素は2点です。
韓国で開業といえばチキン屋の風潮があるから
チキン屋で提供されるフライドチキンは、韓国のソウルフードと呼ばれているようです。
物語内でもチキンは庶民の味方とされ、店内で食べる人や配達してもらって食べる人が多く見られます。
万人に親しみがあるから需要があり、韓国の中年男性が転職先にとチキン屋を開業することは多いようです。
これらの要素から、急にチキン屋が開業されても真向かいに居る犯罪組織には違和感を持たれないことが予想できます。
元々のチキン屋が組織のアジトに配達を行っていたから
物語を見て予想できることは、犯罪組織のアジトが元々のチキン屋で配達を依頼していたことにあります。
アジト前の店でチキンを揚げて、配達で来る頃には揚げたての状態で食べられる。
このように考えると酷い味、またはこだわりが無い限りは継続的な注文が生まれることが予想できます。
元々はアジトにチキンの配達を狙った開業なので、注文を行いやすいチキン屋を選んだと考えられないでしょうか。
麻薬捜査班の面々はなぜチキン屋に集中してしまったのか
物語中、チキン屋が繁盛しすぎて麻薬捜査に手が回らない場面があります。
麻薬捜査がメインになるのであれば、繁盛しすぎないような対策を取ると思いますが、なぜ取らなかったのでしょうか。
考えられる要素は2点です。
稼ぐ楽しさを知ってしまった
チキン屋で稼ぐ前の彼らはあまり稼いでいないらしく、金稼ぎに目がくらんでしまったのかもしれません。
警察官を退職後の予行演習にしては上手く進みすぎて、仕事を変えて良いとまで思っているでしょう。