なぜ2人は婚約を解消したのでしょうか。考えられる理由は2点です。
繭子のことをあまり理解していなかったから
1つ目は、恭一が繭子のことをあまり理解していなかったからです。
繭子と恭一は交際半年で婚約する流れになっていました。
流されるまま婚約してしまった彼女ですが、友達とのランチでは決めるのが早いと感じている素振りを見せていました。
そして彼女の気持ちに気付かない恭一は、高校の同級生である加奈に繭子の気持ちを考えてと言われています。
戦国時代に戻ろうとエレベーターに走る繭子を見た恭一は、彼女と婚約した流れを振り返ったのでしょう。
自分の希望を言えない繭子と強引に物事を進めようとする恭一。
冷静に彼女との関わり方を振り返った彼は、婚約を解消することを決意したのでしょう。
婚約は元から否定的だった
2つ目は、繭子が婚約に対して元から否定的な考えを持っていたからではないでしょうか。
恭一と流れるように婚約してしまった繭子ですが、解消の話が出た時は反対する様子がありませんでした。
彼女は元から交際半年で婚約することは否定的だったのではないでしょうか。
本当は婚約が嫌だったのかもしれませんが、失業してすぐに言われたこともあって、否定するのは難しかったのかもしれません。
失業して婚約解消したいと言えば男も失うと考えると、言い出すのは難しかったのでしょう。
しかし、繭子は信長と出会ったことで社会科の歴史教員になりたいと思うようになりました。
目標があって婚約を解消するので、気持ち的にも楽になったのではないでしょうか。
ラストで支配人はどこに着いたのか
物語の最後にホテルの支配人は、繭子が戦国時代にタイムスリップした時と同じ条件でエレベーターに乗りました。
エレベーターのドアが開いて支配人が驚く顔を見せて物語は終わりますが、どこに辿り着いたのでしょうか。
考えられるのは2カ所です。
焼けた後の本能寺
1カ所目は焼け落ちた本能寺です。
繭子がタイムスリップした戦国時代は、現代に比べて時間の進みが遅い可能性が考えられます。
時間が逆行している可能性は考えられず、支配人がタイムスリップするまでには本能寺が焼け落ちている頃でしょう。
繭子が最後に現代に戻ってから半日近く経過しているので、支配人は焼け落ちた本能寺から出てくることになるのかもしれません。
ホテルの廊下
2カ所目はホテルの廊下です。
繭子と同じ条件でエレベーターに乗ったとしても、支配人が乗った時はオルゴールが鳴ったのかは分かりません。
オルゴールは再び壊れて鳴らなくなり、エレベーターの扉が開いた先はホテルの廊下が見えたのではないでしょうか。