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映画「黒崎くんの言いなりになんてならない」は2016年に公開された日本の映画です。
ドラマ版が2015年に放送され、本作はその続編になります。
本作の原作は「別冊フレンド」に掲載されているマキノによる漫画作品。累計発行部数が500万部を越える人気作です。
冴えないこれまでの自分を変えようと高校デビューを試みた赤羽由宇が主人公です。
その前に現れたのが高圧的な態度を取るクラスメイト・黒崎晴人でした。
彼に逆らったことにより絶対服従を命じられた由宇ですが、そこに彼女を助ける白河タクミが現れます。
この三角関係を実写映画化。
キャストですが、主人公にしてヒロインの由宇を演じるのは女優として確実にキャリアを重ねている小松菜奈が演じます。
由宇に服従関係を強いるドSな黒崎役に、人気アイドルグループSexy Zoneの中島健人が抜擢。
黒崎と由宇を巡るライバル関係となる白河を演じるのは、映画やドラマで幅広く活躍する千葉雄大です。
監督は後に「君の膵臓をたべたい」を撮った月川翔が務めました。
映画のラストでなぜ由宇と黒崎の服従関係の立場が逆転したのでしょうか。
物語の中盤で、黒崎が突然絶対服従の期間を終了させた真意と合わせて考察します。
ラストに立場が逆転した理由
それまで絶対的な寮長として君臨していた黒崎と由宇の立場はなぜ逆転したのでしょうか。
一矢報いた由宇
ラストの公園での場面でこれまでのように強い言葉で由宇に迫る黒崎。しかし言いなりにはならないことを宣言し、由宇は気持ちを告白します。
これを聞いた黒崎は目を逸らしますがそれは照れによるものでした。
普通の関係なら微笑ましい場面ですが、二人の関係が絶対服従だったことを考えればここは重要な場面です。
なぜなら黒崎を照れさせたことで、ここで初めて由宇と黒崎の立場が逆転したからです。
由宇が黒崎に一矢報いた形になります。黒崎は女子にこのような態度をとられることが初めてだったのでしょう。
嬉しい反面、痛恨の一撃だったことに違いありません。
自分の気持ちを認めた由宇
さらにこの後由宇の方が先に黒崎にキスをしましたが、これもまた由宇の方から先に繰り出した行動です。
この公園の一連の場面では、主導権を握っているのは完全に由宇です。黒崎は由宇のなすがままでした。
最後にわずかばかりの抵抗のように強い口調で由宇に接する黒崎ですが、その姿は完全に由宇の尻に敷かれています。