そこで政府が目をつけたのが、幕末の戦場を生き抜いたかっての剣士たちでした。
中でも新選組でトップクラスの実力を誇っていた斎藤は、まさに喉から手が出るほど欲しい人材だったと考えられます。
生活のため
斎藤自身も新時代を生きていくためには仕事をしなければなりませんでした。
斎藤の新選組時代からの信念は「悪・即・斬」であり、仕事として堂々とこれを実行できる警官は彼にうってつけの仕事です。
また推測の域を出ませんが、剣のみに生きてきた斎藤にとってそれ以外の生き方を見つけることは難しかったのかもしれませんね。
斎藤が警官になったのは、明治政府と斎藤の利害関係が一致したからです。
暗示の正体と刃衛の自決の意味
刃衛が使っていた暗示の正体と、彼が自決した意味は何だったのでしょうか。
暗示の正体・剣気
「心の一方」と呼ばれる刃衛の暗示の正体は強力な剣気です。
剣気とは何なのかという点についてですが、恐らくは「相手を倒す」という強い気迫だと考えられます。
その気迫に魅入られたものは精神を刺激され、まるで蛇に睨まれた蛙のように動けなくなります。
ただでさえ剣の腕が優れた刃衛に心の一方が加わり、映画のラスボスを飾るに相応しい存在感を示していました。
刃衛の自決の意味
刃衛が自決したのは、敗北して警察に捕まった上で生き続けることを拒否したためです。
刃衛は確かに狂気的な人物ではありましたが、人斬り抜刀斎と全力の戦いを望む武人の一面もありました。
だからこそ勝負に負けて生き恥を晒してまで生きることを拒否したのでしょう。
また薫の呼びかけで理性を取り戻した剣心を見て、剣心だけでなく薫にも敗北したことを刃衛は知りました。
力で剣心に負け心で薫に負けた刃衛は、これ以上無いほどの自身の敗北に自決を決意したと考察できます。
もしかしたら明治の時代の中で、剣心という真の武人と戦って死ねたことは刃衛にとって幸せなことだったのかもしれませんね。
本作を観終わったら続編も
本作の大ヒットにより、実写映画「るろうに剣心」には続編が製作されました。
2014年に公開された「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」の二作品です。
一作目を遥かに上回るスケールで展開する両作は、原作でも人気の高い敵役・志々雄真実と剣心の壮絶な戦いが展開されました。
刃衛以上の強さを持つ志々雄に剣心が如何にして立ち向かうのか。
新キャラクターも多数登場し、映像面でもキャスト面でもパワーアップしています。