トニーにとってスーツは逃げる場所だったのかも知れません。
アイアンマンとは何かに気が付いた
トニーのスーツ作りは、アイアンマンを強くする為という潜在意識も強く働いていたことでしょう。
しかしトニーはこれまで頼りにしていたスーツを失い、いわば丸腰同然で戦いました。
そしてその中でアイアンマンの強さとはスーツ機能のことではなく、トニー・スターク自身の強さのことであると気が付いたのです。
この時点でトニーにとってのスーツの価値は大きく下落したといえるでしょう。
スーツを自爆させたのは弱さとの決別
驚愕的なスーツ自爆シーンで幕を閉じますが、自分の弱さが生み出してきたスーツは、トニーにとって依存物以外の何物でもなかったのです。
薬物依存者が、依存を断ち切るために薬物を捨てるという行動と一緒なのです。
スーツの破壊は、トニーの弱さの象徴である依存症との決別を意味しています。
精神問題からトニーを解放したもの
劇中ではトニーが自身の精神問題を克服していく姿が描かれていますが、具体的に何がトニーの精神問題を解放したのでしょう。
全てを失う経験
トニーはこれまで当たり前に存在してきたものを全て失います。自身を守ってくれていたスーツも失ってしまうのです。
そんな中、自分自身の持つ才能や愛しいものを思う心こそが強さであると気が付きます。
この気付きこそが精神問題を解決するきっかけとなったのです。
アイアンマンはトニー自身であるという気づき
おそらくハーレーとの出会いも彼の精神問題を解決するきっかけとなったことでしょう。
トニーはスーツを失った状態でも、身近な物で武器を作りだすことが出来ました。スーツを着ていなくても彼がアイアンマンであることに変わりはないのです。
めげない精神力や、たぐいまれなる技術力こそがアイアンマンなのだとトニーが気付き始めたシーンです。
ペッパーの強さ
これまで守り続けてきた弱い存在のペッパーが、素手でアイアンスーツを粉砕してしまいます。
エクストリミスを投与されていたにせよ、彼女のこの行動も少なからずトニーに影響を与えたのではないでしょうか。
彼女とのぎくしゃくした関係も、トニーの精神に影響を与えていました。
しかし、守らなければいけないと思っていた女性に命を救われたことでトニーとペッパーは平等な立場でお互いの絆を強めたのです。
これまでのアイアンマンと違う
「アイアンマン3」はこれまでMCU作品内で語られてきた強気で自信に満ちたアイアンマンではありません。
トニー・スタークの物語
ヒーローであるアイアンマンを描いてきた前作とは違い、生身の人間であるトニー・スタークの悩みを大きくとり上げています。
彼は富豪でありながら秀でた頭脳を持っており、女性にも人気があります。