出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07JMX2YN6/?tag=cinema-notes-22

母の深い愛と病気をテーマに掲げた『湯を沸かすほどの熱い愛』は、ラストシーンへの意見が大きく分かれる作品です。

末期がんという孤独な中、家族の為に生きる母双葉の姿は涙なしでは語れません。

双葉は何を決意し生きたのでしょう。

病気と共に変化する双葉の心境にフォーカスを当てながら、問題のラストシーンを徹底解明していきます。

双葉が固めた決意は家族の団結

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末期がんを宣告された双葉は、何を心に決めたのでしょう。

蒸発した夫・一浩を連れ戻すこと

双葉は自分が死んでからの家族のことを考えます。

娘の安澄がひとりぼっちにならないように、一浩を探し出すのです。

母親だからこその発想ではないでしょうか。

自分が寂しいからではなく、娘の為に元夫を探し出す彼女は母親の強さを感じます。

浮気相手の子供に対しても寛容だったのは、双葉の持つ寛容さに加え彼女が先のない病気だったからかもしれません。

深読みすると、一浩に対しては男女の愛は消えていたはずです。

一浩を家に呼び戻すのは、母として娘を守る決意に他なりません。

だからこそ浮気相手の子でも受け入れることが出来、自分を裏切った一浩を受け入れることが出来たのでしょう。

休業中の銭湯を再び営業すること

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銭湯の仕事は必ず4人全員ですること、働かざるもの食うべからず

引用:湯を沸かすほどの熱い愛/配給会社:クロックワークス

上記は銭湯再開の時に決めたルールです。

自分がいなくなっても娘たちが共に働ける環境作りをしていることが分かります。

自分が死んだあとも、家族が生きていける環境を作り上げているのです。

母親が担ってきた生活の資金を家族で生み出せるように生きる為の土台を作り上げました。

安澄・鮎子を一人前にすること

子育てとは、親がいなくなったあとにひとりで生きて行けるようにすること、だといわれています。

自分の死期を知った双葉は短時間で、子供たちを育て上げようとしたのです。

自分が座っている番台に安澄を座らせたのもその為でしょう。

そして双葉が重点を置いたのは、精神的に自立した人間になるように問題を乗り越えさせることでした。

最終的には、弱っていく双葉を横目に娘たちは精神的にしっかりと成長していきます。

安澄と鮎子へ「繋がり」を残す

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双葉は安澄と鮎子を本当の母親へと引き合わせます。

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