劇中で篤は啓太を犯人と疑っていました。
それは啓太が警察に非協力的な態度をとっていた為です。
篤は啓太を犯人だと疑っていた
悟が昔の知り合いにお金を借りにいったことから、篤は啓太を疑いました。
これは観客をも巻き込むミスリードになっています。
啓太が非協力的な態度をとることも、誤解を生む原因になっているのです。
涼子と山形を疑った?
次に篤が密かに疑ったのは涼子と山形でした。
悟があったのはあの二人だ。
お前が守りたかったのは涼子と光男だったんだろう
引用;追憶/配給会社:東宝
篤の勘違いはなおも続いていました。
啓太の守りたい人が目の前にいるのに、篤は全く気が付いていなかったのです。
啓太が「嘘」で守りたかったもの
涼子と山形に援助をしていた啓太ですが、本当に守りたいものは他にありました。
罪滅ぼしの援助
啓太が援助をしていたのは、自分達の身代わりになってくれた涼子への罪滅ぼしの為です。
そして母親のように愛を注いでくれた涼子の為でもあったことでしょう。
涼子のために覚えていて欲しいものある
引用;追憶/配給会社:東宝
上記の山形のセリフがきっかけとなり、彼の守るべき対象が変わったのです。
啓太が守りたかったのは真里と子供
劇中に登場する真里は、明るく幸せに満ちています。
啓太はそんな真里の生活を守りたかったのでしょう。
警察に色々と詮索され、過去の経緯まで明らかにされてしまったら真里は犯罪者の子供として生きなくてはなりません。
しかもそれは事実とは反するのです。
更に父親がヤクザで殺されたということも知ることになります。
啓太は真実を隠すことが、真里と生まれてくる子供の為であると知っています。
啓太が付いている嘘
啓太は、25年前の事件の責任を大きく感じていました。
啓太のついた大きな嘘
5人の嘘ともいえる大きなものはやはり25年前の殺人事件です。
涼子が罪をかぶることで、皆は口をつぐみました。
妻真里への優しい嘘
真里の出生の秘密や、母親や父親が誰なのかを知っている啓太ですが真里を守るため知らないと嘘をついています。
自分が真里の父親である貴船を刺し殺したことも当然告げていません。
彼は一生この事実を隠し、嘘をつき通すのでしょう。
悟と会ってないという嘘
25年の事件の真相を隠すための嘘です。
啓太は事件の日に誓った仲間、妻、生まれてくる子供全ての為に嘘をついていたのです。
彼が取り調べを受けてしまえば全てが明るみに出てしまうことでしょう。
涼子が何のために刑を受けたのか、それさえも無意味なものになってしまうのです。
篤を忘れたという嘘
俺はお前のことなんて忘れてしまった
お前には関係ない、もう忘れろ
引用;追憶/配給会社:東宝
啓太が篤に向けた言葉です。
啓太が篤のことを忘れたことはないでしょう。