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『シックス・センス』は驚愕のどんでん返しに定評のあるM・ナイト・シャマラン監督の出世作です。
ホラー映画にも関わらずアカデミー賞にノミネートされました。
本作品には縦横矛盾に伏線が張り巡らされており、重要な意味を持つ「赤」も登場しています。
見事に回収されていく伏線を紐解きながら、鮮やかな「赤」が示すものを考察していきましょう。
結末を予感させる伏線は名前にあった
主人公が死者だった、というまさに大どんでん返しの本作はすでに登場人物の名前に伏線が引いてありました。
少年名前はCole Sear(コール・シアー)、Searはsee-erと発音し「見る人」という意味をもっています。
また、Malcolm Crowe(マルコム・クロウ)のCroweはCrowと同じ発音で、「カラス」を連想させます。
カラスは「死」を象徴する鳥でもあるのです。
このように既に名前に結末のヒントが隠されていました。
観客をミスリードさせる伏線
劇中には観客をミスリードさせる伏線が数多く敷かれています。
日本人が落ちるミスリード
『シックス・センス』に登場する死者は物に触れることが出来ます。
日本人の死者のルールは、死者は物を触れずすり抜けるというものです。
この先入観をもって観ると、マルコムが物に触れていること全てがミスリードになってしまいます。
他の登場人物と会話をしているかのようなシーン
マルコムは劇中で、コールの母親の前に座ったり、妻アンナの前に座ったりしています。
まるで会話をしているかのようなシーンですが、よく見ると相手は一言も会話を返していません。
この演出はとても見事な伏線といえます。
おそらく結末を知らずして、この伏線を読み解くことは出来ないでしょう。
マルコムはコールとしか会話をしていない
作品を通して観ると、マルコムは死者と会話が出来るコールとだけ会話をしています。
これは大きな伏線です。
しかしこちらも監督の巧みなカメラワークで、コールを親身に想うマルコムの姿にスイッチされています。
コールはマルコムに示唆していた
劇中コールは、マルコムに死者の特徴を教えています。
死者は自分が死んだとは思っていない
引用:シックスセンス/配給会社:ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ 東宝東和
マルコムはこの時、そういうものなんだと客観的に捉えています。
コールはマルコムが自分から「死」を受け入れられるよう、直接的な表現を避けていたのかもしれません。
お互いには見ることが出来ない
自分の見たいものだけ見える
物に触って動かせる
死んだ時の姿・服装で現れる