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「逃亡者」(1993年)はハリソン・フォードが主役を務めたアメリカの医療ドラマのリメイクです。
現代版インディ・ジョーンズといわれた本作品は見事な伏線が話題になりました。
キンブルが黒幕にたどり着くまでの伏線と、ラストシーンから続くその後のストーリーをじっくり考察していきます。
押し入った形跡がないという伏線
劇中冒頭で、キンブルが犯人とされてしまうシーンがあります。
この時からすでに伏線は引かれていました。
ドアが壊されていない
警察の調べで盗まれたものもなく、ドアや窓が破壊された形跡も無かったということがわかりました。
この時点で顔見知りの犯行ということが伏線として浮かび上がります。
ヘレンが顔を知っていて自らドアを開けたか、もしくは犯人が鍵を持っていたということになります。
キンブルの車を借りたニコルズ
ニコルズはキンブルの車を借り、駐車場に入れています。
友人という立場上、何の違和感もありませんがこの行動も黒幕への伏線となっています。
ニコルズはキンブルの車を借りたときに鍵を複製していたのです。
まさに手の込んだ計画的な犯行といえます。
実行犯フレデリック・サイクス
キンブルが辿り着いた1人目の犯人は実行犯のフレデリック・サイクスです。
彼は病理学者アレック・レンツの友人で、表向きは元警官で衣装持ちでした。
キンブルが妻が殺されたその当夜に夫婦で出席していた、小児医療研究基金集めのパーティーでも顔を合わせていました。
ジェラードからの質問
劇中でジェラードは、何度か黒幕であるニコルズに質問しています。
この時のやり取りにも、ニコルズが犯人であることを示す伏線が隠されていました。
捜査に協力しない
劇中でニコルズに捜査の手が伸びた時、彼はジェラードの操作に非協力的でした。
彼のこの行動は、友人であるキンブルを守るための行動として観る者をミスリードさせていきます。
しかし、これはあくまでも自分を捜査線上に浮上させないための護身的な行動です。
彼(キンブル)は頭がいいから見つからない
引用:逃亡者/配給会社:ワーナー・ブラザース
上記のニコルズのセリフも、裏を返せば自分は頭がいいから見つからないといっているようにも取れます。
結末を知ってから観るとまた違った面白さが出てきますね。
レンツを知らないとしらを切った
再びジェラードがニコルズに質問をした際に、彼が黒幕であると勘づいた人もいるのではないでしょうか。
ニコルズはキンブルにあったことを否定し、知っているはずのレンツの顔を知らないと否定しています。
この時点でジェラードが何かに気が付いている、と感じたのかもしれません。
余裕がなくると、犯人は嘘をつき始めるものです。