それは、サノスがずっと描いてきた未来を実現できたことで、戦うことを辞めたことの現れでした。
サノスの笑みは、全ての意志を貫き続けた結果であり、サノスにようやく訪れた休息を意味しているのです。
世論の反応を考察
ここでは世論の反応を元に、サノスから何を考えさせられるかを考察してみます。
サノスの大量虐殺は正義なのか、という議論
サノスが行なったデシメーション(指パッチン)は果たして本当に大量虐殺なのか?
サノスは常々口にしています。世界の均衡を保つのだと。
もし本当にサノスの言う通り、人口が増えすぎて飢餓に苦しみ食べていくことさえままならないのであるならば、サノスの手によって人口が減り、飢餓に苦しんでいた星は救われたのではないか。
サノスの視点で物語をみれば、このように考えることもできます。
彼の行いは必ずしも間違っていたということではないのかもしれません。サノスにとっては、デシメーションを行うことが正義だったのです。
サノスも平和を願っていた、という事実
サノスが行う大量虐殺は、彼の志のもと行われています。しかし平和を願っているのなら、何故大量虐殺を行ったのでしょうか?
矛盾に感じるかもしれませんが、サノスには絶対的な覚悟があったのです。
今生きている人たちの半分を殺してしまうことは、「小さな犠牲」と言っています。
それは、これから生まれてくる子どもたちを想っているからこその発言なのです。
サノスはずっと先の未来をみて、デシメーションを実行に移していました。
このサノスにしかできない行動であるが故に世論の反応は様々でした。
小さな犠牲なくして平和は得られない。そう思った視聴者もいたことでしょう。
逆に、目の前の人々の命を犠牲にするようなサノスに平和など叶えられないと反論したくなった方もいたのです。
どちらの反応も正しく、どちらが間違っているというのは一概にいえません。
ただわかるのは、サノスの思想と覚悟と願いによってもたらされた現実があり、それによって私たちが平和について考えることができたということ。
これこそ、この作品に込められたメッセージだったのかもしれません。
MCUにおいてサノスが歩んできた道
初登場は、2012年「アベンジャーズ」
ミッドクレジット部分で初登場したサノス。
アベンジャーズの登場により、地球が簡単には落とせない事実を知り、不敵な笑みを浮かべ、凶悪そうな横顔をみせていました。
次に現れたのは2014年「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」
ガーディアンズの結成が描かれる本作において、サノスが初めてちゃんと姿を現しています。
この作品のメインヴィランであるクリー人のロナンが、オーブを手に入れサノスに上納すべく、恐怖の存在として現れています。
サノスの存在の大きさを、この作品で初めて知ることができました。
いよいよ登場か、2015年「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」
アベンジャーズ2作目の「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」。