両者が上手く比較されていて仕事の虫となったクリストファー・ロビンの姿が強調されています。
しっかり者の彼は、家族の為にとにかく働かなきゃと思い込んでいたのかも知れませんね。
クリストファー・ロビンはプーと再会し大切なことを思い出した
2人は以前に「絶対に忘れないよ、100歳になっても」と誓い合っています。
しかしクリストファー・ロビンは、すっかりプーの存在を忘れていました。
大切なものを忘れてしまうほど、仕事をやらなきゃいけないという自縛りにあっていたのです。
しかしプーと再会し、少しづつ心の束縛が解き放たれていきます。
仕事に集中し家族の心をまともに見ようとしなかったクリストファー・ロビンは、何もしないことを実行し愛する人達と過ごす時間を自ら作り出しています。
「何もしない」は仕事が行き詰まった時の解決策
「何もしない」を実行するのは、勇気のいることかも知れません、しかし何もしない時間はかけがえのないものを探し出す時間でもあるのです。
何もしないは心のリセット時間
本編のテーマとも呼べる「何もしないこと」は大人になるとなかなか実行しにくいことです。
しかし行き詰った時にふと足を止めて、そして勇気を出して「何もしないこと」をしてみると、それまで見えなかった景色が見えてくるでしょう。
劇中のクリストファー・ロビンのように、思考が柔軟になって詰りを解消出来たら良いですね。
クリストファー・ロビン役のユアン・マクレガーはインタビューで「何もしない」をすることが大切と語っていましたね。
マデリンの繊細な子供心に大人はハッとする
今回プーと冒険をするのはクリストファー・ロビンの愛娘マンデリンです。
子供がいる人は、マンデリンの姿を見てハッとしたのではないでしょうか。
マンデリンの子供らしさが物語を面白くする
マンデリンは子供の頃のクリストファー・ロビンに似て、優等生でしっかりした子供です。
一見大人じみたマンデリンですが、本当はお父さんに甘えたい普通の少女です。
甘えたいのに甘えさせてくれない、自分を大切に思ってくれないお父さんに失望しています。
マンデリンは、そんなお父さんの為に一生懸命に書類を届けるという素直な姿を見せてくれます。この一途さに心打たれますね。
親がどんな態度をとっていても、子供にとって親は唯一の存在であり、大好きな存在なのです。
一緒に何かをしたいわけではなく、一緒の時間を過ごしたい。それがマンデリンの希望ではないでしょうか。
「プーと大人になった僕」は大人こそが見る映画
「プーと大人になった僕」には心打たれるセリフが沢山あります。
ストレス社会の現代、大人たちが忘れてしまったものが100エーカーの森に眠っているのです。
心が疲れた時に何度も見返したい作品です。