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「今回のファンタビ、難しい!」そう思った人も多いのではないでしょうか?
それもそのはず、ファンタスティック・ビーストシリーズは作者のJ・Kローリングが映画の製作・脚本にも携わっています。
そのため、かなり社会派なファンタジー作品に仕上がっているのです。
シリーズ2作目となる今回の中心人物は、ジョニー・デップ演じるグリンデルバルドです。
最後の演説は圧巻!巧みな言葉遣いに思わず彼に付いていきたくなった人も多かったのでは?
そこで今回は、グリンデルバルドを通して何を描いているかを徹底解説します。
ファンタスティック・ビーストは史実とリンクしている
ファンタスティック・ビーストは、2001年から2011年にかけて制作されたハリー・ポッターシリーズのスピンオフ作品です。
ハリー・ポッターは1990年代のイギリスが舞台でしたが、ファンタスティック・ビーストはどんな時代背景なのでしょうか?
作品の舞台と時代背景
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」は1927年のフランスが舞台です。
前作の「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」は1926年のアメリカが舞台でした。
シリーズの5部作すべてを異なる国を舞台にしているというのも、作者のこだわりがうかがえますね。
ハリー・ポッターと比べると、リアルな世界と魔法界が共存していることが画面を通しても理解できます。
当時のフランスの歴史は?
実際の1927年のフランスは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の戦間期です。
フランスは第一次世界大戦により、土地の荒廃や若者の損失など多大な被害を受けました。
しかし、1924年にはパリオリンピックが開催されるなど、終戦から約10年が経ち、比較的平和を取り戻した世界が今作の舞台です。
満を持してグリンデルバルド登場
前作のグリンデルバルドは、魔法保安局の長官であるグレイブスに変身しており、クライマックスで登場した本来の姿は迫力満点でした。
今作はそのグリンデルバルドが物語の中心です。
グリンデルバルドってどんな人?
グリンデルバルドは当時、最強で危険だといわれた闇の魔法使いです。
夢はマグルを魔法族の支配下に置くこと。
マグルに魔法族を知られない「国際気密保持法」の廃止を提唱することで、魔法界をも支配しようと目論んでいました。
グリンデルバルドが危険な人物だとされていた理由は、魔法の力が強いからという理由だけではありません。
彼は人を操る力にも長けていたからです。
彼は自分の行動を正当化するために「より大いなる善のために」という言葉をモットーにしていました。
「自分が先頭に立つのは魔法界の平和のためなのだ。そのために一緒に戦おう!」
引用:ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生/配給会社:ワーナー・ブラザース
と言葉巧みに人を操り、自分の方へ引き込む力を持っているのが他の魔法使いよりも恐ろしい点です。
グリンデルバルドの恐ろしさは心を支配するところ
今作のハイライトはやはりグリンデルバルドによる集会での演説です。