因果応報のようなストーリー展開が、思わず彼女を応援したくなる要素なのかも知れません。
スカーレットはなぜ愛を見誤ったのか
スカーレットは自分がアシュレーを愛していると思い込み、レットを思う自分の気持ちになかなか気が付きません。
なぜ彼女は愛を見誤ってしまったのでしょうか。
自尊心が強すぎた
もしもスカーレットが、早い段階でレットの感情に気が付くことが出来たなら、二人は幸せな人生を歩めたかもしれません。
しかしスカーレットは自尊心が強く、自分より下と思っているメラニーにアシュレーを取られたことしか頭にありません。
芽生えかけたレットとの関係に気づくことも出来ませんでした。
それどころか、自分をからかうレットは嫌な男として見ています。
もしも恋の上級者なら、レットが自分に関心を持っていると見抜いていたことでしょう。
16歳から28歳の女性
忘れてはいけないのが年齢です。
「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラは16歳から28歳までの人生を描いています。
子供が登場したりすると中年齢位を想像しますが、まだまだ未熟な年齢だったのです。
恋を見誤ることもあるでしょう。スカーレットは愛が何か理解していなかったといえます。
自分の妄想に縛られていた
スカーレットには手にすることが出来なかったアシュレーに対して、執着心が生まれています。
更に彼女の中の妄想が膨らみ、アシュレーは自分好みの理想の男性に育っていたのかもしれません。
アシュレーを愛しているという思い込みが、スカーレットを縛り付けていました。
レットの結婚は当初お金の為だった
レットと結婚してからもスカーレットは彼の愛に気が付いていません。
それは結婚の目的がお金だった為です。
愛よりも財産に魅力を感じていたスカーレットは当然のことながらレットの愛に気が付くことはありませんでした。
彼女が愛を見誤った原因は、アシュレーへの執着心(自分の自尊心)とお金への執着心が原因です。
愛に気が付かなかったのはレットが原因?
スカーレットがレットの愛に気が付かなかったのは、彼女だけが原因ではありません。
レット・バトラーの愛情表現にも原因があったといえるでしょう。
繊細な男だった
レット・バトラーは野性的な一面を持ち強く荒々しい男性のように見えますが、その中身は繊細なものです。
スカーレットに対して皮肉を言い続け、本心を隠していたのは自分が傷つくのを回避するためとも取れます。
スカーレットは男性から自分が愛されることは当たりまえと感じており、愛を告げるものにあまり関心を示しません。
レットはそのことを理解していたので、ずっと彼女を思い続けていた自分の気持ちを隠しています。
また年の離れたスカーレットに惹かれながらも、彼女の中に存在するアシュレーの存在を恐れ続けていました。
お金の為とわかっていて結婚した
レットの落ち度といえば、スカーレットが財産目当てである事を知った上で結婚をしていることです。
愛のない結婚を承諾したことで、彼の本当の気持ちがスカーレットに届きにくくなってしまったのです。