甘い恋愛映画ですが、タイトルには切なさが込められているのです。
長谷が何度も「友達になって」と頼む理由
劇中で長谷は何度も、香織に気持ちをアピールしていました。
始めは恋人になりたかった
冒頭部分の長谷は、香織の可愛らしさに一目ぼれをしています。
友達になってください
引用:一週間フレンズ/配給会社:松竹
高校生男子の初々しさを感じるシーンでもあるのですが、長谷にはいつか恋人になりたいという下心があったことでしょう。
しかしこのセリフは、次第に重要な意味を持つものとなっていくのです。
彼女の心を開きたいと思った
彼女の病気を知っても、長谷が香織に惹かれている事実は変わりません。
しかし次第に、香織を救いたいと願うようになったのではないでしょうか。
友達を作りたくても作れない、そんな彼女に対して同情と愛情が入り混じった感情を持っています。
病気を知る自分が、彼女を救ってあげたいと行動を起こしたのです。
何度断られても諦めない心を持っていた
長谷のポジティブな性格といってしまえばそれまですが、病気を知る前から何度断られても彼女を「嫌な奴」とは思いません。
きっと長谷は、人の内面を見ることのできる素直な人物なのでしょう。
そして自分の気持ちをストレートに表現出来る青年です。
だからこそ彼は何度も友達になりたいと頼み込み、頑なに閉ざした香織の心を開くことが出来たのかもしれません。
俺はそんな彼女とただ友達になりたいと思った
引用:一週間フレンズ/配給会社:松竹
冒頭部分の長谷のセリフは、本作全ての伏線となるようなセリフです。
解離性健忘症とは
劇中で香織を苦しめていた解離性健忘症とはどのような病気なのでしょう。
ストレスが原因で発症
本作では交通事故の後遺症で一部記憶喪失になると設定されています。
実際にも事故や災害などの経験が原因で、記憶をなくすことがあるようです。
解離性健忘では、ストレスに満ちた出来事の記憶が欠落する
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/解離性障害
上記からわかるように強いストレスがかかった状態だと、長期間にわたり症状がでてしまいます。
香織は友達とのいざこざが引き金となっていた為、友達という存在に対して大きなコンプレックスとストレスを抱えていたのでしょう。
認知治療が一般的
認知治療は、自分でストレスに感じていることに対しての思い込みを修正していくものです。
長谷は無意識に認知治療をしていたことになります。
大きなストレスとなっている友達関係を修正していくことで、香織はこれから解離性健忘が回復していくのではないでしょうか。
交換日記の意味するもの
劇中に登場する交換日記は、長谷と香織にとってどんな意味を持つものだったのでしょう。
ふたりを繫ぐもの
交換日記は長谷と香織を繫いだものです。
長谷は何度も何度も交換日記を香織に渡しますが、一回一回のやり取りがふたりの距離を縮めていったのでしょう。
そして交換日記のノートが将吾や沙希との友情も繫いだのです。
劇中で交換日記は、友達を繫ぐ役割をしていました。